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日本映画『伊豆の踊子』(1963年)~ ノーベル文学賞作品を観る

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 N・Sさん... 日活映画『伊豆の踊子』(1963年)を観終わりました。 N・Sさんは、この映画を観てから伊豆方面へ 旅行をしたほうが面白い旅をすることができるはずです。 ◎ あらすじ ◇ 東大講義シーン 映画冒頭の東大における講義シーンは、 原作本にはないですねぇ~。 今回の映画制作者(脚本家)が起案したものです。 この物語の主人公の青年(高橋英樹)は、 40年後には東大で西洋哲学を教える教授(宇野重吉)に なっているという想定ですね。 ◇ 喫煙シーン 伊豆の山道を歩いている学生服姿の青年が 煙草を吸っています。「高等学校の学生だ」 というナレーションが流れます。 この高等学校というのは旧制高校のことです。 今でいうところの大学2年生くらい、 つまり20歳くらいです。 だから煙草を吸っているのです。 不良学生だという意味ではないです。 川端康成は1899年生まれなので、 この『伊豆の踊子』の物語は1920年頃、つまり 大正時代を時代背景としていると推定されます。 ◇ 村入口の看板:重要な小道具  茶屋のある村の入口のところに 「物乞い、旅芸人、村に入るべからず」 の看板が立っています。 旅芸人というのは、非常に不安定な職業であり、 最下層の身分の人たちだったのです。 てか・・・、この時代に、そんな差別意識が あったということが窺われます。 ◇ 茶屋シーン 茶屋の女主人が、その青年(学生)のことを 「旦那様」と呼んでいます。 あの学生服と学生帽を見れば、 超エリート青年であることが容易にわかり、 それは貴族階級に属していることを伺わせます。 近い将来、権力層に達して、自分たち庶民へ 号令(命令)を下すことなるであろう青年です。 だから、年下の若い男に敬語を使っているのです。 現代における大学はお金さえ払えば 誰でも行ける場所になりましたが、 当時の高校(旧制高校)には 国民の3~5%しか入れず、 末端の庶民たちには絶対に手の届かない 敷居の高い場所だったのです。 その雰囲気が伝わってくると思います。 ◇ 天城トンネル 天城トンネルが映っていますね。 あれは1907年に開通したトンネルで、 あの青年はわりと新しいトンネルを 抜けたことになります。 映画映像には古いトンネルが映っていますが、 そんなはずありません(笑)w。 天城峠は、北条政子が源頼朝...

日本映画『樺太1945年夏 氷雪の門』(1974年)~ ソ連軍の占守島侵攻を描いた幻の映画

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 [N・Sさんwrote:] 映画「トラトラトラ」を見ました。 この様な映画を見ると、 もし戦争が無かったら、もし勝っていたら 千島列島と樺太の半分は日本の領土だったと 思います。 N・Sさん... N・Sさんが樺太や千島のことに拘るので(笑)w、 その方面の映画やドラマは何かないか と探してみました。 そしたら”幻の映画”と言われている映画が 出てきましたよ。 ソ連の圧力があり、国際問題に発展するのを怖れて 普通には上映公開できなかった問題作です。 眠らせておくのはモッタイナイということなのか、 いま YouTube で誰でも観れる状態です。 『樺太1945年夏 氷雪の門』 (1974年)です。 内容で勝負しようとして作られた映画のようで 有名俳優はあまり出ておりません。 「あらすじ」を Wiki で読んでみましたが・・・、 沖縄戦 の樺太版という感じがしましたw。 史実にかなり忠実のようです。 明治初期の 会津戦争 で起こった西郷家の悲劇と よく似ています。 かつての日本人に流れていた 武士道の精神が もたらした悲劇 だと思います。 この映画の内容が正しいものだとしても 「だから樺太は日本のものだ」 という結論には至りません。 もともと樺太はロシアの領土だったわけで、 それを 日露戦争 終結時(和解条約締結時)に 日本がロシアから奪ったものだからです。 それを返却しただけです。 千島列島については、 日本の明治政府による支配を免れようとした アイヌ人 たちが最後に行きついた土地=島です。 アイヌ人たちは元々は日本列島の先住民ですが、 アイヌ人たちは日本(人)から迫害を受けて 逃げて北上していった少数民族なのです。 言葉も顔立ちも文化も異なります。 そのアイヌ人たちの土地を 「日本固有の領土」と呼ぶのは・・・、 都合が良すぎると思います。 ただし、終戦間際の昭和20年の時点では、 確かに千島列島は日本の統治下にありました。 日本によるポツダム宣言受諾後の 8月18日 、 日本軍が駐屯していた 占守島 へ ソ連軍が上陸してきました。 日本軍は武装解除せずに、ソ連軍と交戦しました。 日本人の多くは、 太平洋戦争で日本が戦っていたのは アメリカであって、 どうして終戦後に無関係のソ連が攻めてきたんだ? と疑問に思う傾向がありますが、 日本が戦っていたのはアメリカ...

日本映画『動乱』(1980年)~ 515事件・226事件とその背景

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 [N・Sさんwrote:] 「動乱」最後まで見ました。二二六事件は 名前だけ知っていただけで説明は出来ません でした。この映画を見ただけで全て解ったとは 言えませんですが何となく解りました。 N・Sさん... 私のほうも、映画『動乱』を観終わりました。 ◎ 515事件の背景 昭和7年から始まっていますね。 東北の仙台が舞台です。 東北では冷害による大飢饉が発生し、 貧しい庶民たちは、食い扶持を減らすために、 男子を軍隊へと送り出し、 そして女子を吉原へと売ったのです。 生まれて間もない赤子は埋めるなどして、 間引き(まびき)した=こっそりと殺したのです。 あの時代の日本は、貧しかったのです。 東京でも暴動が発生しておりました。 かつてN・Sさんが観た映画『男たちの大和』 の中にも遊女が出てきていたでしょ? あの遊女は、似たような背景事情を抱えていた と想像されるのです。 そういう日本の社会背景を憂いた青年将校たちが、 515事件を起こし、政府の転覆をはかりました。 「話せばわかる」⇒「問答無用」 という感じで殺された首相は、犬養毅です。 ◎ 軍法会議 軍法会議の様子も映っていました。 私は、現代アメリカの軍事法廷に関しては、 アメリカ映画『アフューグッドメン』の中で 観たことがありますが、 かつての日本の軍法会議については、 今回の映像が初めてです。 アメリカの軍事法廷は、手続的にしっかりやっており、 大学院を出た法律家資格を持つ軍人さんが 検察官と弁護士の役に分かれて、 時間をかけて裁判手続をやります。 しかし、今回の映像に映っている日本の軍法会議は、 実にお粗末ですねぇw。 あれでは、今の北朝鮮と全く同じです(笑)。 逆に言うと、今の北朝鮮は、 かつての日本と同じなんですよww。 着ているものもよく似ているじゃないですか。 西洋人があの映像を観たら、 北朝鮮の映像だと思うはずです。 処刑=銃殺刑のシーンだって、 北朝鮮関連映像とまったく同じに見えます。 なお、N・Sさんが誤解しないように 以下あえて書いておきますが・・・、 かつての大日本帝国は、天皇主権国家であり、 軍事に関しては天皇大権に属していたので、 軍隊内部で起こった事件については、 通常の司法裁判所の管轄に属しておらず、 軍法会議=軍事法廷で扱われたのです。 しかも、非公開です。 現代日本と...

日本は社会主義国 ~ 偏見を覆す悦び

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 [N・Sさんwrote:] レ・ミゼラブルの6月暴動の話を見ました。 実際にこの様な事がパリで有ったと思うと 感慨深いです。 N・Sさん... あの6月暴動は1832年に起こりましたが、 政府軍と庶民たちとの間の ”小競り合い”みたいなものだと言えます。 あのような暴動はよく起こっていたようですよ。 たまたまヴィクトル・ユーゴーがパリにいたので、 その史実が『レ・ミゼラブル』の中に記され 後世に伝えられることになったのです。 もし『レ・ミゼラブル』が執筆されなければ、 資料としては存在せず、 歴史の中に埋もれていたでしょう。 そういう意味(歴史書としての意味)でも、 『レ・ミゼラブル』は、存在価値があるのです。 ◎ 7月革命・6月暴動・2月革命 フランス(人)は、”人権”という概念を 生み出すことに大きく寄与した国(民)です。 N・Sさんも学校の歴史の授業で 「フランス革命」について教わったはずです。 1789年7月のことです( 7月革命 )。 フランス市民たちが自由・平等などの権利を求め、 ルイ王朝と激しく闘いました。 今回の6月暴動よりもはるかに大きな戦闘でした。 沢山の市民が死にました。そして フランス革命は一応成功したはずだったのです。 ところが・・・、その後、反動が起こって、 再び王政に戻っていたのです。 1832年6月に今回の 6月暴動 が起こったのです。 今回の6月暴動を鎮圧したルイ王朝は、 その後1848年まで続きました。 1848年2月にフランスで民衆蜂起がおこり、 ルイ王朝が倒れ、革命が成功しました。 これは「 2月革命 」と呼ばれております。 先の1789年の7月革命と違う点は、 7月革命で闘ったのはどちらかと言うと 資産家(ブルジョワジー)たちだったのですが、 1848年の2月革命の主体は、 プロレタリアート(労働者)たちだったという点です。 ◎ 社会主義の芽生え 1848年頃のフランスでは、社会主義の芽生えがあり、 マルクスとエンゲルスが『共産主義者宣言』 を著しております。 資本主義の論理を貫くと、 庶民(労働者)にとっては過酷な生活になるんです。 資本を持たない労働者は、 資本家(経営者)たちの奴隷になってしまうのですw。 そのことをマルクスとエンゲルスが、 『資本論』の中で書いて発表したのです。 資本主義を貫くと、一部の金持...

BBC制作ドラマ『レ・ミゼラブル』Les Misérables(2018年)~ その5 現代日本は民主主義国?

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 N・Sさん... 私のほうは、『レ・ミゼラブル』第7話を 観始めました。 パリで暴動が起こっています。 この暴動は 「6月暴動」 と呼ばれているもので、 本当に起こったことです。 1832年6月5日~6日のことです。 ◇ 民衆の歌 Do You Hear the People Sing? ◎ コレラ大流行と凶作⇒物価上昇⇒6月暴動 このドラマの中では描かれていないのですが、 1832年春、パリではコレラが大流行しており、 沢山の人(1万8千人)が亡くなっております。 ついでに天候不順で凶作だったんですねぇ。 物価が上がり庶民たちの政治的不満は爆発寸前でした。 ルイ王朝を支えるペリエという首相と、 ナポレオンの部下だったラマルク将軍の二人が コレラによって死亡しています。 ペリエ首相の葬儀は盛大だったのに対し、 ラマルク将軍の葬儀はそうじゃなかったのです。 それで、ドラマの第6話で描かれているように、 パリの市民たちがその市民葬儀を行うということで、 集まっていったんですねぇ・・・。 そして、今回の第7話で描かれている パリの6月暴動へ発展していきました。 ◎ 労働の中で生きるか、戦いの中で死ぬか 7分17秒のところに、 フランス語の文字が書かれた白布が見えます。 「戦いに命をささぐ」という字幕がついてますが、 かなりニュアンスが違いますねぇ~(笑)w。 軽薄な翻訳だと思いますよ。あの文字は、 Vivre en travaillant ou mourir en combattant   って書いてあるのです。それは、 「労働の中で生きるか、戦いの中で死ぬか」 という意味です。 王政を支える奴隷として過酷な労働を 強いられて生きるか、それとも、 共和国を作って自由・平等な世の中を実現するか、 という意味のスローガンです。 政府軍は3万、民衆のほうは3千です。 圧倒的に政府軍のほうが力が多いですね。 結局翌日の夕方に暴動は鎮圧されてしまいました。 このとき、『レ・ミゼラブル』の原作者 ヴィクトル・ユーゴーは、パリにいたのです。 暴動を行っていたわけではないですが、 民衆蜂起を支持する考えの持ち主でした。 だから『レミゼラブル』のクライマックスシーン として描いたのです。 事実を歴史として綴(つづ)ったのです。 ◎ 韓国の光州事件 先般、韓国映画『広州5...

BBC制作ドラマ『レ・ミゼラブル』Les Misérables(2018年)~ その4「神の法」が革命を正当化する

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  [N・Sさんwrote:] レ・ミゼラブル第4話を見ました。 警官が悪者に見えますね。 ◎ 哲学の精神から法律を解釈・運用する必要 N・Sさん... ジャベール警部は、優秀な警察官であり、 真面目な公務員です。 法律に従って規則正しく動いております。 そして彼はそういう生き方こそが「正義」だ と堅く信じております。 規則に縛られた生活はけっこうラクなんですよ。 しかしながら・・・、 現実の人間を見ていない のです。それに、 規則よりももっと大切なものがあることに 気が付いていないのです。 法律というのは「正義」を実現するために 人間が作った道具なのですが、 その法律の真髄は哲学に支えられております。 哲学の精神から法律を解釈・運用していかないと いけないです。 ジャベール警部には、それが出来ないのです。 そこまでの勉強はしていないし能力がないのです。 上が決めたことをただ遂行しているだけなのです。 その点が彼を「哀れな人」たらしめている原因です。 ◎ 「神の法」が革命を正当化する ジャベール警部がシャン・バルジャンを 執拗に追いかけるのは、自分の生き方・人生観を 超えたジャン・バルジャンに憎しみを抱いている からです。ジャン・バルジャンのほうは、 「神の法」 に従って生きようとしております。 ジャン・バルジャンがかつて神父からもらった 銀の燭台を大切にしているのは、 「神の法」を基本にして生きよう としていることを現わしております。 法律や規則に型どおりに従って生きるよりも、 見えない神に従って生きるほうが難しいのですよ。 つまり、ジャベールとジャン・バルジャンの対峙は、 人間の法 vs 神の法  の対峙として 置き換えることが可能だと思います。 人間の法は、頻繁に変わります。 政治体制が変われば、それに応じて変化します。 ところが、「神の法」は不変です。 原作者のヴィクトル・ユーゴーは、 「神の法」に従って生きるべきだと考えているのです。 そして「神の法」に従うことを是とした場合、 現行法・現体制に反抗する大義名分が出来ます。 人間は本来的に自由・平等なんだという 「神の法」を前提にした場合には、 それに反することを強要する法や現体制を 破壊しても良いという結論になり、 革命を正当化づけることが可能になりますね? [N・Sさんwrote:] レ・ミゼラ...

アメリカ・イギリス合作映画『アンナ・カレニーナ』(2012年)トルストイ原作 ~ ジャポニスム(日本趣味)

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 N・Sさん... いま、 映画『アンナ・カレニーナ』 (2012年製作) を観ております。 原作は、ロシアを代表する作家 トルストイ です。 以前、名作文学100選というリストを 作りましたが、トルストイの代表作の一つが この『アンナ・カレニーナ』Анна Каренина です。 この映画はロシアで作られたわけではないです。 アメリカ・イギリス合作映画です。 だから、セリフはすべて英語です。 トルストイの本は世界中で読まれている名作文学 なので、ロシア以外の国で映画化されても 全然オカシクナイのです。 この映画は、アカデミー賞衣装デザイン賞を 受賞しております。 背景のデザインや色合いも非常に綺麗です。 ◎ 貴族たちの不倫がテーマ 時代設定は、1874年以降。 場所は、ロシアの当時の首都= サンクト・ペテルブルク です。 当時のロシアは帝政でした。 その帝政ロシアの貴族たちの不倫のお話です。 あちこち不倫だらけです(笑)w。 貴族たちというのはヒマしているので・・・、 そういうことになるのでしょう。 この点、日本の 『源氏物語』 と似てますね? 物語の「あらすじ」については、 Wiki  に詳しく書かれておりますので、 そちらを見てください。 この点、私のほうでまとめても仕方ないでしょ? 私のほうは、 Wiki  に書かれていないことや 一般には論じられていないことを ここで書いておくべきでしょ? ◎ チャップリンの『独裁者』のパロディシーン チャップリン演じる理髪師の髭剃りシーンは、 有名ですね? 今回の映画『アンナ・カレニーナ』冒頭にて、 その髭剃りシーンを連想させるシーンを 見つけました。 この映画を観ている人の多くは、 あのチャップリン映画のお笑いシーンと 重ね合わせて観ているはずです。 ◎ ジャポニスム(日本趣味) この映画の中では、小道具として、 日本の扇子(せんす)が使われております。 1874年以降の時代といえば、 日本でいえば、明治時代の初期にあたります。 ですから、日本の扇子がロシアに輸出されていても 全然オカシクナイです。 実際のところ、当時のロシア上流社会では、 日本の美術品や生活雑貨(壺、扇子、屏風など)が エキゾチックで洗練された美として 愛好されていました。 「ジャポニスム」(日本趣味) と呼ばれておりま...

日本映画『風に立つライオン』(1994年)~ 小学校の道徳の時間の教材?

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 [N・Sさんwrote:] 結局池袋にはカラオケボックス♪広場と 飲み会で12時間居ました。 カラオケボックスでは『風の中のライオン』 という映画も見ましてイイ映画でした。 N・Sさん...最近のカラオケボックスでは、 映画も観れるのですか? そりゃ、ずいぶんと時代が進歩しましたね。 ド田舎に引っ込んでいる私としましては、 ビックリ仰天するばかりです(笑)w。 ◎ さだまさしの『風に立つライオン』 さだまさしの『風に立つライオン』という曲は とっても良い曲ですよ、ね? あの曲1曲を連続再生させて眠った夜もあります。 あの曲の歌詞にあるように、 ある医師が恋人(婚約者)と別れて、 未開の地へ医療活動のために一人で出向く という話ですよ、ね? 私もぜひ観たいと思っている映画なのですが、 いままでチャンスが訪れていません。 いつか観てみたい映画です。 映画『風に立つライオン』については、 名作映画であるという評価はついていないのですが、 さだまさしによる名曲とあわせて、 感動的な映画に仕上がっているのでは? さだまさしが音楽を担当した映画って、 それだけで話題作になっていますよ、ね。 例えば『二百三高地』とか『跳べイカロスの翼』です。 ◎ 「風」と「ライオン」 N・Sさん...私のほうも、 これから映画『風に立つライオン』を観ます。 その前に、この映画タイトルから イメージすることについて、書いておきます。 「風」というのは、 世の中や世間の動きのことだと思います。 「ライオン」は、強い力を持っているのですが、 一匹で動くことが多く、自分の力で生きています。 とくに雄ライオンはそうです。孤独なのです。 世の中に内紛や戦争が起こっても、 医師は自分の力の限りをつくして、 患者・負傷者たちを助けていく、 風に向かって立つライオンのように 孤高な気持ちで、自分の信じる道を歩む・・・。 たとえ、好きな女性と離れることになっても、 自分の信じる道を歩む・・・。 そんな映画じゃないかな? って想像しております。 ◎ 小学校の道徳の時間の教材? N・Sさん...電話でもお話しましたが、 映画『風に立つライオン』は、 私には、ちょっと期待はずれでした。 出演者の中には、素人っぽい人も多くて、 映像のアングルもパッとしなかったです。 この映画を道徳の時間に生徒に観せている 小学校...

日中韓合作映画『墨攻』(2006年)~『のぼうの城』との関連

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 N・Sさん... 今日、N・Sさんが池袋でカラオケを やっている間に、映画1本を観てしまいました。 映画のタイトルは、『墨攻』です。 「ぼっこう」と読みます。 コミックになっているので、 タイトルを見かけたことがあるでしょ? 原作は、日本の小説・コミックなのですが、 実質的には中国映画だといえます。 紀元前370年頃の中国の戦国時代の話です。 観た人の評価があまり良くなかったので、 迷ったのですが、観てしまいました。 はっきり言って、面白くはなかったです。 ただ、少しだけ勉強になりました。 「墨攻」の意味やこの映画の時代背景など、 wiki に詳しく書かれておりますので、 そちらを見てください。 ここにコピペしても意味がないでしょ(笑)? ◎ 映画『のぼうの城』との関連 N・Sさんは、埼玉県行田市の忍(おし)城 のことを知っていますか? 小さなお城なのですが、全国的に有名なのです。 日本の戦国時代末期、 豊臣秀吉が関東(北条氏)を平定するために、 大群をひきいて小田原にやってきたのですが、 秀吉の家来の石田光成が 関東北部に位置する忍城などを攻略すべく 大軍をひきいて北上したのです。 小さなお城の忍城は、なんと 石田光成の大軍を破ったのです。 この有名な話については、映画化されました。 『 のぼうの城 』 (2012年)です。 今日、私が観た映画『墨攻』は、 この『のぼうの城』とよ~く似ております。 戦術がよく似ているのです。 紀元前370年頃の中国での戦術と、 紀元後1500年代後半の日本での戦術が よ~く似ているっていうのは、 不思議ですねぇ~。たぶん・・・、 忍城側の軍師=成田長親(のぼう様)が、 中国の兵法書をよく読んでいたのでしょう。 日本と中国って、こういうところでも よく似ているのです。中国映画を観ていても、 日本の歴史を併せて振り返ると面白いですよ。   歴史ドラマ・映画研究 観賞備忘録 index

日本映画『バトル・ロワイアル 特別篇』(2001年)~ 絶対に観ないほうが良い映画

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 N・Sさん... かねてより気になっていた日本映画 『バトル・ロワイアル 特別篇』を観ました。 深作欣二 監督作品だからです。 『予告編』映像は観たことがあるのですが、 その映像だけで観る価値がないと考えて、 ず~っと観てこなかったのです。 2001年公開の映画なのですね。 もう20年以上前の作品ということになります。 R15+ の映画です。 エッチシーンはありません。なのに、R15+ です。 どういうことか、想像できますか? はっきり言って非常識映画です(笑)w。 しかも、インパクトが強い。 子供に与える影響のことを考えて、 子供には見せないことを条件に 公開許可された映画なのです。 はっきり言ってとんでもない映画でした。 人生で観た映画の中で"本当に最低の映画”です。 面白くないということではなくて、 つまらないという意味でもなくて、 全くもって非常識過ぎる内容の映画です。 インパクトが強いので要注意です。 この映画を観ると 現代の日本という国のことがわかります。 映画の冒頭で、その非常識映画の中に 観客の気持ちを引き込むために、 説明文が流れます。 「新世紀の初め、ひとつの国が壊れた。 経済的危機により完全失業率15%、 失業者1,000万人を突破。 大人を頼れない世界に子供達は暴走し、 学級崩壊や家庭崩壊が各地で発生。 少年犯罪は増加の一途をたどり、 不登校児童・生徒は80万人。」 これって・・・、現代日本のことですよ。 そのまんまじゃないですか(笑)。 失業率の計算っていうのは、 国によって若干違うのですが、 日本の場合5%くらいということに なっております。 でも、それは本当の実数ではないのです。 ハローワークで把握した失業者の数しか 計算に入れていない数字なのです。 本当の実数は、日本の場合、 15%以上だと言われております。 N・Sさんが働いている会社でも、 かつて学校に不登校で小学生レベルの 学力もない人がいるでしょ? 私がいま働いている会社にもいるんです。 日本語が書けないし、読めないし、話せないw。 でもスマホは使えるんです。 休憩時間などにはスマホとにらめっこして、 ゲームばかりやっています。 スマホの操作は、抜群です。 指がカシャカシャと素早く動きます。 たぶん・・・、仕事も人生もゲームだ と思い込んでいるんですww。 おそらく...

BBC制作ドラマ『レ・ミゼラブル』Les Misérables(2018年)~ その3 夢やぶれて(I Dreamed a Dream)

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 N・Sさん... 私のほうは、頑張って、 なんとか第3話を観終わりました。 何度も動画再生を止めて煙草を吸いにいきました。 あまりに哀しすぎる内容だからです。 ファンティーヌは、教育を受けていない 最下層階級の娘なのです。 家族もいない。孤児なんです。 10歳で近隣の農家へ出稼ぎに行き、 15歳でお針子としてパリに出たんです。 19歳で一人でコゼットを生み、 27歳で死んでしまうのです。 ◎  マグダラのマリア 『新約聖書』の中に、マグダラのマリア という娼婦が登場します。 キリストから罪を許され、付き従います。 『レ・ミゼラブル』のファンティーヌのモデルは、 このマグダラのマリアだと思っております。 娼婦であっても、いろんな事情があって、 そういう生き方をせざるを得なかったのです。 マグダラのマリアは、聖人の一人です。 現代アメリカ映画の中に、 『プリティウーマン』 という有名な映画 があるのですが、そのヒロインはやはり娼婦です。 『レ・ミゼラブル』のフォンティーヌとは違って、 ハッピーエンドで終わります。 『新約聖書』『レ・ミゼラブル』そして 『プリティウーマン』は、繋がっていると思われます。 第3話の内容は、精神的にツライ内容なのですが、 ここを乗り越えれば、面白くなっていきます。 N・Sさんも、なんとか頑張って 第3話を乗り越えてください。 ◎  夢やぶれて(I Dreamed a Dream) 今回のBBC制作ドラマはミュージカルではないので、 歌が全く出てこないのですが、 ミュージカル版のファンティーヌが歌う 『夢やぶれて(I Dreamed a Dream)』 という曲は、非常に有名です。 ぜひ見て聴いておいたほうが良いですよ。 ◇ I Dreamed A Dream (Anne Hathaway)  ◎ ジャベール警部 ここで、ジャベール警部のことについて 触れておきましょう。 今回のBBC制作ドラマの中では 黒人俳優が演じていますが、 原作では黒人とは書かれておりません。 「服役囚の父と、同じく服役囚のトランプ 占いのジプシー女の子供」 として 「トゥーロンの徒刑場で生まれた」 、 「ブルドッグのような顔つきの男」 ということになっております。 ジプシーっていうのは、 ヨーロッパを流れ歩きながら生活する 最下...

BBC制作ドラマ『レ・ミゼラブル』Les Misérables(2018年) ~ その2 坂本冬美の『夜桜お七』

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 [N・Sさんwrote:] レ・ミゼラブル第2話を見ました。 少し内容が分かって来ました。 でも数回で終わるのですね? 韓流ドラマの様に長くやれば良いと思いました。 N・Sさん... 今回のドラマ『レ・ミゼラブル』は、 韓流ドラマと比べれば、 ストーリー展開が上手ではないですね。 初めて『レ・ミゼラブル』を観る人には、 わかりにくいかもしれません。 しかし、西洋人たちには定番の物語なので、 これで十分なのです。 アメリカやイギリス、フランス、ドイツや イタリア、スペインなどの西洋諸国の人たちは、 子供の頃から『レ・ミゼラブル』の物語に 慣れ親しんでいるんです。たぶん・・・、 小学校や中学校の国語の授業で学び、 高校や地域の文化祭とかでこの物語が演じられ ・・・というような具合に、 多くの人がこのストーリーを知っているのです。 だからドラマでストーリーがブッツンブッツンと 途切れていても、自分自身の頭の中で ストーリーを繋げることができて、 全体を理解することができるのでしょう。 ◎ 第2話の概要 ジャンバル・ジャンは工場を経営しており、 しかも市長になっております。 ファンティーヌは幼い娘コゼットを テナルディエ夫妻に預けて、工場で働きます。 頑張っていたのですが、仕事を解雇されます。 誰もファンティーヌに救いの手を差し伸べず、 彼女は娼婦の道へと追い込まれていきます。 養育費を支払う送金のため、 自分の髪や歯を売って金を作ります。 テナルディエ夫妻のほうは、 預かったコゼットを召使いのように扱っております。 ◎ 庶民の生活の悲惨さ 私のほうは、『レ・ミゼラブル』については、 第3話の途中まで観ました。 が、途中で映像を止めてしまったんです・・・。 あまりに悲しくなってしまい、 目をそむけたくなったのです。 200年前のフランスの最下層の人たちも、 朝鮮時代の庶民(奴隷階級者)たちも、 同じような感じなのです。非常に哀れです。 この点、日本ではどうであったか? 日本でもおそらく似たような感じだった と思われます。 「大飢饉があって餓死者が多数出た」 というような記述は教科書の中でも出てきますが、 具体的な庶民の姿を描いた物語などは 日本にはあまり存在しないので、 いまひとつ実感がわかないでしょ? 日本では、庶民を描いた時代劇やドラマなどは ほどんどないと思...

BBC制作ドラマ『レ・ミゼラブル』Les Misérables(2018年) ~ その1 刑事手続法不備 の時代

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 [N・Sさんwrote:] レ・ミゼラブル第1話を見ました。 この先どうなるのかは分かりません。 N・Sさん... ここで『レ・ミゼラブル』の第1話について、 復習しておいたほうが良いでしょう。 囚人として石窟作業(刑務作業)を行っている大男が、 このドラマの主人公 ジャン・バルジャン です。 『レ・ミゼラブル』は、『ジャン・バルジャン物語』 と呼ばれる場合もあります。 囚人たちが奴隷のように扱われていますね。 作業中の事故で死亡した人も沢山いるでしょう。 囚人は人間ではない、という扱いでしたww。 ◎ ナポレオン失脚後のフランス ナポレオンは、もともと軍人だったのですが、 軍隊という権力を掌握し、民意を代表して、 王政・貴族政を廃したのです。 ところが・・・、 ナポレオン自ら「皇帝」を名乗り出しますw。 やがて、ロシアとの戦いで大負けしてしまい、 政治的求心力を急速に失い、 王政復古を望む貴族たちによって、 ナポレオンは捕らえられ、島に幽閉されます。 ルイ18世が即位したのですが、 民衆の不満を買います。 ナポレオンは島を抜け出し、 再び皇帝の地位に返り咲きます。 が、 ワーテルローの戦い において、 王政軍と戦い、そして完敗します。 再び王政に戻ったわけです。 ドラマは、この時点からスタートします。 ◎ 微罪処分や起訴猶予処分 ジャン・バルジャンは、 パン1個を盗んだ罪(窃盗罪)で服役してました。 しかも、19年もw。 これって、現代ではありえないことです。 現代では、警備な犯罪については、 警察署(署長)の裁量扱いとなり、 検察のほうへは送検されません。 これは 「微罪処分」 と呼ばれております。 こういう微罪の特例措置が 当時のフランスにはまだなかったのですねぇ~。 現代では、仮に微罪が検察へ送られた場合にも、 検察官が 起訴猶予処分 にすることもできます。 裁判にしないのです。 さらに、仮に裁判所へ起訴されて 裁判が始まったとしても、 軽微な犯罪については、裁判官のほうで、 「違法性(侵害性)の程度が小さい」 ということで、無罪あるいは軽微な量刑 で済みますし、起訴猶予にする ということも可能です。 現代の刑事法においては、このように、 何重ものチェック(再検討)の機会が 設けられており、ジャン・バルジャンのように 不当に収監される被害者はいない...

ヴィクトル・ユーゴー原作『レ・ミゼラブル』のすゝめ ~ Les Misérables の意味

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 N・Sさん... BBC制作ドラマ『レ・ミゼラブル』(全8話) が、いま動画サイト〇〇〇において 無料配信されているということについては、 先のメールでお知らせしたとおりです。 N・Sさんは、このドラマを観るべきかどうか、 迷っていますね? ◎ ヴィクトル・ユーゴー原作   『レ・ミゼラブル』(Les Misérables)は、 フランスのヴィクトル・ユーゴーによって 1862年に出版された名作文学です。 私は、手元に新潮社から出版された3冊組の 分厚い翻訳本を所持しており、これまでに 3回読みました・・・。 読み直すたびに毎回、新たな発見があります。 ミュージカルを観たこともあるし、 他のドラマや映画もいくつか観ました。 だから自信をもっておススメできるのです。 人間が一生の間に接しうる情報って、 限度があると思うのですよ。 重要なモノから消化していったほうが良い と思うのです。そして『レ・ミゼラブル』は、 と~っても重要な作品なのです。 『ホジュン』や『大長今』、『六龍が飛ぶ』、 『トンイ』は、朝鮮史を探求していく上では 重要なドラマですし面白いですが・・・、 所詮、東アジアの小さな半島の出来事を 扱ったものです。 これに対して、『レ・ミゼラブル』は、 世界中の人が”名作”と認める確かな作品です。 これまでの150年間に、世界中の多くの人たちが 読んで、観て、泣いて、感動した作品なのです。 格が違うんですねぇ~w。 人類共有の財産であり、世界史に記録されている 名作中の名作なのです。 この分厚い原作本を読んでみましょう!! ・・・と言っているのではないです。 読むと大変ですので、まず入門として、 ドラマ作品を観てみましょうよ。 かつて大ヒットした アメリカ映画『逃亡者』 (ハリソンフォード主演)って知っていますか? あれって、おそらくこの『レ・ミゼラブル』の 焼き直し=派生作品です。 良い作品は、後世に影響を与えるものなのです。 今後も、『レ・ミゼラブル』の派生作品が 生まれてくるかもしれません。 ◎ 約200年前のフランスが舞台 N・Sさんは、ナポレオンを知っているでしょ? あのナポレオンが失脚したあとのフランスが 舞台となっております。 今から約200年前のフランスです。 フランスは、いまでは文明国です。 が、200年前のフランスはどうであったか?...

韓国映画『チスル』지슬 JISEUL(2012年)~ アメリカ指示による済州島民大量虐殺

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 N・Sさん... 私のほうは、韓国映画『チスル』(2012)を観ました。 これ、問題作です。 もしN・Sさんがアメリカ(軍)のことを 正義の味方だと考えているのであれば、 絶対に観たほうが良い映画です。 サンダンス映画祭のワールドシネマ部門で グランプリを受賞した映画です。 ◎ チスル(지슬)とは? 「チスル」は、済州島(チェジュド)の方言で 「ジャガイモ」を意味する単語です。 1948年に起こった 済州島4・3事件 以降の悲劇を、 ジャガイモを分け合う住民の姿を通して 描いた作品です。 なお韓国の標準語では、「ジャガイモ」は 「감자(カムジャ)」です。 ◎ 済州島4・3事件とその背景 1945年8月に日本が連合国に降伏すると、 アメリカ軍とソビエト軍が朝鮮半島を 北緯38度線 で南北に分割し占領しました。 南だけの大統領選挙実施がアメリカ主導で 進められられていたのですが、それは 朝鮮という国・民族を南北に分断することを 決定づけることだとして、1948年4月3日、 選挙実施に反対する済州島民の一部が 武装蜂起したんです。 済州島だけは島民の意思で動こう、 という考えに基づく運動でした。 1948年5月10日、国際連合監視下での 初代大統領総選挙において、 李承晩 (イ・スンマン)が選出されました。 そして 1948年8月15日に韓国が独立 しました。 李承晩が大統領に就任すると、次第に 反対派への粛清が強まっていきましたw。 韓国軍と警察は、アメリカ軍の命令により 動いていました。 この頃、アメリカ国内では レッドパージ=赤狩り が実施されていました。 済州島は“アカの島”だという烙印が押され、 “共産暴動”を鎮圧すべきこととなりました。 1948年11月、アメリカ軍司令部から 「海岸線5kmより内陸にいる人間全てを 共産主義にかぶれた暴徒だとみなし、 無条件に殺せ」 という命令が発せられました。 暴動鎮圧の名の下に無差別大量虐殺が始まったんです。 済州島に戒厳令が敷かれ、韓国軍・警察が 山間部にいる武装隊を鎮圧する作戦を開始。 軍の命令に従わずに山間部を出なかった住民は 無条件に殺されました。 「アカなんていう言葉は知らない」と言う 女性高齢者まで”共産主義者”だとみなし 殺していく兵士たち。 わけも分からないままに命を落としていった普通の人たち。 ...

日本映画『あゝひめゆりの塔』(1968年)~ 終戦前の学制と対馬丸の沈没

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  [N・Sさんwrote:] 『あゝひめゆりの塔』を観始めました。 初代の水戸黄門(東野英治郎)が出て来ました。 青酸カリ入りのミルクが出て来ました。 吉永小百合さんは凄い女優さんですね。 これを橋本環や広瀬すずにやれと言っても 無理ですよね。 N・Sさん... 私のほうも吉永小百合主演の 『あゝひめゆりの塔』を観始めました。 この映画に関しては、子供(小学生)の頃に 両親と一緒に観たはずなのですが、 全く記憶がないですねぇ(笑)w。 やはり、子供が観ても面白くないし 理解できないのでしょう。 あの主人公の女の子(吉永小百合)が 通っている学校は、 終戦前までに存在した官立の学校で、 正式名称は「師範学校」です。 ◎ 終戦前までの学制(男子の場合) 昔の学制について、ちょっと説明すると、 当時の「尋常小学校」が現在の小学校です。 当時の「尋常高等小学校」が現在の中学校です。 子供の半分以上は、「尋常小学校」しか 出ておりません。そして、 ちょっと優秀な子や裕福な家庭の子供が 「尋常高等小学校」へ進学します。 今の中学です。90%以上の子供は、 「尋常小学校」か「尋常高等小学校」の勉強で 終わりです。 N・Sさんは、当時の子供が羨ましいですか(笑)? 本当に裕福な家庭に育った子供が 「中学校」に進みます。旧制中学のことです。 これは、今の高校に相当しますが、 子供人口全体の5%くらいしか進学できません。 そして、旧制中学から旧制高校へ進み、 大学(旧制)へ進学します。 大学へ進学するのは子供人口全体の2~3%です。 尋常小学校(8歳~12歳頃) ⇒尋常高等小学校(12歳~14歳頃) ⇒旧制中学(14歳頃~17歳頃) ⇒旧制高校(17歳頃~19歳頃) ⇒旧制大学(19歳頃~24歳頃) というルートです。 このルートが男子のエリートコースです。 旧制中学のあと師範学校や 専門学校の「予科」に進む子もいました。 進学年齢が現代日本の教育制度と2年ほどズレている ことに注意してください。当時の旧制高校は、 現代の大学の前半(つまり教養課程)に相当します。 そして旧制大学は、現代の大学の後半(専門課程)と 大学院修士課程に相当します。 実際、戦後になって、かつての旧制高校は 大学(教養部)に格上げされました。 旧制大学卒業者は、国民全体の2~3%程度です。 尋常高等小...

中国映画『楊貴妃 Lady Of The Dynasty』王朝的女人(2015年)~ 西暦750年頃の中国(唐): 長安 は人種のる堝

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 N・Sさん... 私のほうは、2015年の中国映画 『 楊貴妃 Lady Of The Dynasty 』 を観ています。 中国での原題は 『王朝的女人・楊貴妃』 です。 中国映画ですので、米アカデミー賞とか、 カンヌやベルリンなどの映画賞に出品されることはなく、 定かな評価はなされておりません。 が、この映画の製作には、 あの チャン・イーモウ監督 が携わっています。 チャン・イーモウ作品にハズレはないです。 映画冒頭のほうは、まるで映画『レッドクリフ』 みたいな映像美・迫力を感じます。 あれは『レッドクリフ』のパクリでしょうか(笑)? が、その後、ダラダラと・・・w。でも、 楊貴妃 (719-756) の人生がどんな具合であったのか、 よ~くわかる内容になっております。 ◎ 美人薄明の代表的ヒロイン N・Sさんも、楊貴妃が絶世の美女であったこと は知っているでしょう? でも、彼女の人生がどんなであったかについては、 ほとんど知らないのでは? この映画を観ると、楊貴妃の人生について、 詳しくなれるかもしれないですよ。 彼女は、西暦700年代前半~半ばにかけての 唐 の 玄宗皇帝 の時代に生きた女性なのです。 美人であったがために、不幸な人生を送った とも言えます。 現代でも美人が必ずしも幸せになれるかというと、 そうではないですよね・・・。 美人にはそれなりの危険が伴います。 ◎ 息子の妻を父王が奪う話 楊貴妃の本当の名前は、 玉環(yùhuán) です。 もともと玄宗皇帝の息子の奥さんだったのです。 しかし、とっても美人だったので、 玄宗皇帝が息子から取り上げて奪ったんですよ。 これは異常なことですね? でもこういう話って、他でもありましたね? 1600年頃の朝鮮時代を描いた 韓国ドラマ『王の女』 と似ている面があります。 歴史は繰り返している、 ということです。 韓国ドラマ『王の女』の中に登場した四字熟語 や故事成語のことを覚えていますか? 「明眸皓歯」 や 「六宮粉黛無顔色」 のことです。 もともとこれらは楊貴妃のことを表現した言葉です。 内容を忘れてしまったのであれば、 韓国ドラマ 『王の女』(2003年) ~光る海と犬の糞との関係性について述べよ を見てください。 ◎ 安史の乱 安史の乱(755年〜763年)は、 唐の玄宗皇帝の晩年の時代に 安...