アメリカ・イギリス合作映画『アンナ・カレニーナ』(2012年)トルストイ原作 ~ ジャポニスム(日本趣味)

 N・Sさん...


いま、映画『アンナ・カレニーナ』(2012年製作)

を観ております。



原作は、ロシアを代表する作家トルストイです。

以前、名作文学100選というリストを

作りましたが、トルストイの代表作の一つが

この『アンナ・カレニーナ』Анна Каренина です。


この映画はロシアで作られたわけではないです。

アメリカ・イギリス合作映画です。

だから、セリフはすべて英語です。

トルストイの本は世界中で読まれている名作文学

なので、ロシア以外の国で映画化されても

全然オカシクナイのです。


この映画は、アカデミー賞衣装デザイン賞を

受賞しております。

背景のデザインや色合いも非常に綺麗です。


◎ 貴族たちの不倫がテーマ


時代設定は、1874年以降。

場所は、ロシアの当時の首都=

サンクト・ペテルブルクです。

当時のロシアは帝政でした。


その帝政ロシアの貴族たちの不倫のお話です。

あちこち不倫だらけです(笑)w。

貴族たちというのはヒマしているので・・・、

そういうことになるのでしょう。

この点、日本の『源氏物語』と似てますね?


物語の「あらすじ」については、

Wiki に詳しく書かれておりますので、

そちらを見てください。

この点、私のほうでまとめても仕方ないでしょ?

私のほうは、Wiki に書かれていないことや

一般には論じられていないことを

ここで書いておくべきでしょ?


◎ チャップリンの『独裁者』のパロディシーン


チャップリン演じる理髪師の髭剃りシーンは、

有名ですね?


今回の映画『アンナ・カレニーナ』冒頭にて、

その髭剃りシーンを連想させるシーンを

見つけました。


この映画を観ている人の多くは、

あのチャップリン映画のお笑いシーンと

重ね合わせて観ているはずです。


◎ ジャポニスム(日本趣味)


この映画の中では、小道具として、

日本の扇子(せんす)が使われております。

1874年以降の時代といえば、

日本でいえば、明治時代の初期にあたります。

ですから、日本の扇子がロシアに輸出されていても

全然オカシクナイです。

実際のところ、当時のロシア上流社会では、

日本の美術品や生活雑貨(壺、扇子、屏風など)が

エキゾチックで洗練された美として

愛好されていました。

「ジャポニスム」(日本趣味)と呼ばれております。



女性たちが扇子を仰いでいたのは、

社交界の会場などにおいてです。

1800年代後半には、まだ電気というものが

普及していなかったので、社交界会場などでは

大量のロウソクが灯っていたのです。

真冬でも結構蒸し暑かったと思われます。

だから扇子(せんす)が必要だったのです。


歴史映画を観る際には、そこで使われている小道具

についても興味を持って鑑賞すると、

いろんな発見があり楽しいですよ。


◎ 興味深い貴重な映像:1870年頃のコンドーム


この映画の中で、アンナの正式旦那が寝室の

机の引き出しの中から小さなガラスケースを

取り出すシーンがあります。

たぶん・・・これは貴重な映像・画像です。



これは、一体何だと思いますか?

たぶん昔のコンドームですよ。

こんなモノは見たことがなかったので、

勉強になりました(笑)w。


かつて興味本位で医学書を読んでいたときに、

昔の避妊具のことが紹介されておりました。

昔は、魚の浮袋を使ったり、

牛や豚の腸を使っていたと書かれていたのを

記憶しております。

今回のこの画像の物体が、ゴム製品なのか否か

については、まったくもって不明です。

そもそも多くの人は、このシーンに気が付かない。


◎ キリル文字


ロシアでは、キリル文字が使われております。

アンナ・カレニーナをキリル文字で書くと、

Анна Каренина になります。

これを英文字に翻字(ほんじ)すると、

A n n a  K a r e n i n a です。

見比べてみると、面白くないですか?

英文字の n は、キリル文字では H なのです。

英文字の r は、キリル文字では p なのです。


キリル文字を少しばかり勉強すると、

ネット検索の幅が広がって役立ちますよ。


なお、モンゴルでもキリル文字が使われております。

ただし、ロシア語と発音が少し違うので厄介ですw。



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