日本は社会主義国 ~ 偏見を覆す悦び

 [N・Sさんwrote:]

レ・ミゼラブルの6月暴動の話を見ました。

実際にこの様な事がパリで有ったと思うと

感慨深いです。



N・Sさん...

あの6月暴動は1832年に起こりましたが、

政府軍と庶民たちとの間の

”小競り合い”みたいなものだと言えます。

あのような暴動はよく起こっていたようですよ。

たまたまヴィクトル・ユーゴーがパリにいたので、

その史実が『レ・ミゼラブル』の中に記され

後世に伝えられることになったのです。

もし『レ・ミゼラブル』が執筆されなければ、

資料としては存在せず、

歴史の中に埋もれていたでしょう。

そういう意味(歴史書としての意味)でも、

『レ・ミゼラブル』は、存在価値があるのです。


◎ 7月革命・6月暴動・2月革命


フランス(人)は、”人権”という概念を

生み出すことに大きく寄与した国(民)です。

N・Sさんも学校の歴史の授業で

「フランス革命」について教わったはずです。

1789年7月のことです(7月革命)。

フランス市民たちが自由・平等などの権利を求め、

ルイ王朝と激しく闘いました。

今回の6月暴動よりもはるかに大きな戦闘でした。

沢山の市民が死にました。そして

フランス革命は一応成功したはずだったのです。

ところが・・・、その後、反動が起こって、

再び王政に戻っていたのです。

1832年6月に今回の6月暴動が起こったのです。


今回の6月暴動を鎮圧したルイ王朝は、

その後1848年まで続きました。

1848年2月にフランスで民衆蜂起がおこり、

ルイ王朝が倒れ、革命が成功しました。

これは「2月革命」と呼ばれております。

先の1789年の7月革命と違う点は、

7月革命で闘ったのはどちらかと言うと

資産家(ブルジョワジー)たちだったのですが、

1848年の2月革命の主体は、

プロレタリアート(労働者)たちだったという点です。


◎ 社会主義の芽生え


1848年頃のフランスでは、社会主義の芽生えがあり、

マルクスとエンゲルスが『共産主義者宣言』

を著しております。

資本主義の論理を貫くと、

庶民(労働者)にとっては過酷な生活になるんです。

資本を持たない労働者は、

資本家(経営者)たちの奴隷になってしまうのですw。

そのことをマルクスとエンゲルスが、

『資本論』の中で書いて発表したのです。


資本主義を貫くと、一部の金持ち以外の

多くの労働者が不幸になってしまう・・・。

だから、資本主義の仕組みを軌道修正しないと

いけない・・・というアンチテーゼを

マルクスとエンゲルスが掲げたんです。


N・Sさんは、社会主義や共産主義に対して、

負のイメージしか抱いていないかもしれませんが、

1848年当時のフランスに社会主義や共産主義

という発想が芽生えたからこそ、

いまN・Sさんが自由・平等な社会の中で

気楽に温泉旅行やスーパー銭湯に行ったり

できるようになったのです。


いかがですか?

N・Sさんの長年の価値観が崩れてしまい、

戸惑いますか(笑)?

N・Sさんは「社会主義国は悪い国だ」

と教わり、それを信じてきたのでしょう?

私は、N・Sさんが過去に誰かから

植え付けられてしまった”偏見”というものを

壊していくことに悦びを覚えております(笑)w。


N・Sさんに”偏見”を植え付けた人というのは、

たぶん、身近な人たちなんですよ。

学校の先生かもしれないし、家族かもしれない。

あるいは、友人たちかもしれない。

もし学校の先生だとしたら、

それはとんでもないことですねぇ(笑)w

もう一度、N・Sさん自身が、

過去に学んだことを疑ってかかって、

自分自身で検証してみる必要があると思います。


◎ 社会主義国家とは?


「社会主義国」を名乗っている国が、

必ずしも社会主義の理想を達成している

というわけではないと思います。


マルクス・エンゲルスは、1800年代半ばに、

社会主義の思想を世の中に発表したのですが、

それを上手く利用して専制国を作り上げたのが

スターリンです。ソ連という国は、

マルクス・エンゲルスの掲げる理想とは

違ってしまいました。

お隣の中国もまた然りです。

北朝鮮なんて社会主義国ではなく、

実質的にはただの王政国家ですww。

つまり・・・、人類は未だに

社会主義国家というものを経験していないんです。


◎ 修正資本主義


他方、社会主義思想の一部分については、

日本においても実現されております。

日本は、経済政策をやって景気を安定させてます。

例えば年(度)末になる毎に道路工事をして、

お金を労働者にばら撒いて、

国民生活の安定を図っております。

昨年、コロナ対策として国民一人あたり

10万円の給付がありましたね?

N・Sさんが通勤利用しているバス会社には

自治体のほうが補助金を出しております。

つまり、国・自治体が経済に影響(刺激)を

与えることで、国全体の経済を潤滑に動かそう

という発想は、社会主義的な発想です。

資本主義国である日本やアメリカなどなど

多くの国で、社会主義的発想は生きているのです。


日本やアメリカなどの国の経済システムは、

「修正資本主義」と呼ばれており、

この「修正」という部分に

社会主義・共産主義の発想が盛り込まれているのです。

N・Sさんがもし失業しても、失業保険がもらえます。

また、健康保険だってそうです。

本来であれば、自分の病気は自分のお金で治せ、

そうじゃなければ死んでしまえ

ということになるのですが、

「修正」資本主義の日本国では、

国民皆保険制度が敷かれて、

国民が安心して暮らせるようにしているのです。

年金制度だって同じです。


教育を受ける権利だって、同じですね。

N・Sさんが、ほとんど勉強せずに

公立高校へ進学できたのも(笑)、

社会主義的思想のおかげです。

N・Sさんが小学校や中学校で

授業料を取られなかったのも、

社会主義的発想のおかげです。


◎ 日本は社会主義国家?


社会主義国をうたっている国のトップは、

インチキをやっているのです。

本当は、あれは社会主義国ではないのです。

看板と中味が違うのです。


おそらくですが・・・、

社会主義の理想を取り入れることができた国は、

スウェーデン、ドイツ、フランス、イギリス、

日本・・・などの資本主義国だと思います。

もしかしたら、日本は中国よりも

社会主義国かもしれません(笑)w。

それは日本がわりと良い憲法を持っている為です。


かつて第一次世界大戦に敗北したドイツで、

ワイマール共和国が成立したのですが、

その際に作った憲法=ワイマール憲法(1919年)が

非常に良かったのです。

人類が長年かかって到達した理想が

ワイマール憲法の中に沢山取り込まれました。

ワイマール共和国は、ヒトラーのナチス・ドイツ

の台頭によって崩壊するのですが、

戦後、日本に駐屯した米軍が日本の憲法を草案する際に、

かつてのドイツのワイマール憲法の理想を

盛り込んだのです。だから、日本の憲法が

社会主義の理想を掲げており、

N・Sさんや私もその恩恵に預かっているのです。

社会主義の理想を沢山盛り込むことのできた国が

生活しやすい国になっているのです。


いかがでしょう?

社会主義というのは、海の外の遠い国のことだと

思っていませんでしたか?

我が国日本こそが社会主義国と言って良いのですw。


◎ 偏見を覆す悦び


このような長いメールを書くことで、

N・Sさんの偏見をどんどん崩していくのは、

非常に楽しいです(笑)w。

N・Sさんがかつて学校で教わったことの

わりと多くが、ウソに満ちていたということです。

その先生自身に偏見なり誤解があって、

勉強不足なのに「先生」と呼ばれてしまい、

その「先生」の言葉を真に受けて

影響を受けてしまった人(学生)が

日本には沢山いるということです。


ところでN・Sさんは、チャップリン映画を

まだ観たことがないですよね?

この機会にぜひ観てみましょうよ。

チャップリン映画の中で描かれている世の中が、

本来の資本主義国の姿です。

非常に生きにくい世の中なんですよ。

それを滑稽に描き出して(浮き彫りにして)、

資本主義という制度を茶化して(風刺して)いるのです。


チャップリンは、一時「赤だ」と言われ、

社会的に抹殺されかかった時期もありましたが、

彼は、資本主義の抱える矛盾点や問題点を

スクリーン(映画)の中で映像化しただけです。

頭が良く感覚が鋭い人なんですね・・・。

ぜひ、チャップリン映画を観てみましょうよ。


まず、中沢さんにおススメしたいのは、

『モダン・タイムス』(1936年)です。

セリフはほとんどありません。白黒です。

英語がわからなくても平気です。



チャップリン映画を1本も観たことがない

というのは、非常にツマラナイ人生ですよ。

観ておいたほうが絶対良いです。

これこそ、”人生で観ておくべき名作映画”

の中の1本ですよ。



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