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韓国ドラマ『花遊記<ファユギ>』화유기(2017年) ~その1 韓国版『西遊記』「死ぬ」のが好きな民族

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 N・Sさん... 私も韓国ドラマ『花遊記<ファユギ>』 (全20話)を観ることにしました。 N・Sさんは、朝鮮歴史ドラマばかりを 観てきたので、現代モノは初めてですね? 車は右側を走っておりますし、運転席は左側です。 ソウルの様子は、まるで東京と同じですよね。 今回の『花遊記<ファユギ>』は、 これまでN・Sさんが観てきた他ドラマとは、 毛色がだいぶ違うのですが、 そこから学ぶ点も多々あるでしょう。 ◎  韓国版の『西遊記』 今回の『花遊記<ファユギ>』は、 現代の韓国に『西遊記』の登場人物たちが 現れて大活躍するという内容です。 だから妖怪が沢山登場します。 この世の中を牛耳っているのは、 人間に化けた妖怪たちだという想定で、 説得力があります。 孫悟空が猿、猪八戒が豚であることは 知っているでしょう? 沙悟浄は、何の化身なのか不明ですね。 中国の『西遊記』では巨大魚の化身(妖怪)ですが、 日本では河童(かっぱ)です。 果たして韓国では、沙悟浄は魚なのか河童なのか? 魔王(芸能プロダクション会長)は牛の化身、 その部下(女秘書)は、犬の化身です。 ◎  5050=悟空悟空 少しばかり韓国語の勉強をしておきましょう。 まず、ドラマ冒頭のタイトルです。 ハングル文字で書かれております。 「화유기」 って書いてあります。 これを英字に翻字すると、hoa yu ki です。 発音に関する濁音化現象が発生するので、 「ファユギ」 という具合に発音します。 漢字で書くと、 「花遊記」 でして、 日本人には理解しやすいですね。 漢字の「花」は「ファ」という発音なのです。 登場人物の孫悟空は、손오공 です。 英字へ翻字すると、son o gon です。 「ソノゴン」と発音します。 悟空の「悟」は、「五」と同じ「オ」という発音です。 そして「空」は「コン」なのです。中国語と同じ発音です。 この「空」「コン」は、数字の「ゼロ」を意味し、 その点も中国語と同じです。 それゆえに、孫悟空の乗っている車のナンバーが 「5050」(オゴンオゴン)となっているのです。 「五空五空」は、つまり「悟空悟空」という意味です。 ◎ 「死ぬ」のが好きな民族 魔王の女秘書(犬の化身)は、上品ですね? あの女優さんは 『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』でも 似たような役で出演...

中国映画『西遊記2 ~妖怪の逆襲~』(2017年)~パロディを楽しめるか否かが鍵

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 N・Sさん... 今回の 『西遊記2 ~妖怪の逆襲~』 (2017年)は、 先般、ご紹介した 『西遊記~はじまりのはじまり』(2013年)の続編です。 初作の『西遊記~はじまりのはじまり』では、 三蔵法師と孫悟空とが出会うところで 終わっていました。旅を始める前でした。 今回の『西遊記2 ~妖怪の逆襲~』において、 いよいよ天竺(インド)への旅が始まります。 ◎ 沙悟浄は河童ではない N・Sさんは、本場中国の『西遊記』の物語が 日本でよく知られている『西遊記』の物語とは その内容がかなり違うことを知っていますか? まず本場中国の『西遊記』では、 沙悟浄っていうキャラクターは 河童じゃないんです。魚の妖怪です。 中国人たちは、日本の『西遊記』の沙悟浄を見て とっても驚いているそうですよ(笑)。 河童って、もともと日本オリジナルの妖怪です。 我々日本人が中国本場の『西遊記』を見ても、 びっくりするはずです。面白い現象です。 ◎ パロディ映画 今回の『西遊記2~妖怪の逆襲~』は、 子供向けの映画だとは思うのですが、 私のほうは別の面でもビックリしております。 沢山のパロディ=パクリが見受けられる からです。 冒頭シーンは 『ガリバー旅行記』 のパロディです。 孫悟空が 『キングコング』 に変身するシーン もあります。 アメリカ映画 『永遠に美しく』 のシーンのパクリもあります。 カフカの小説 『変身』 の中のシーンと似ています。 アメリカ映画 『フィフスエレメント』 の中に登場する 宇宙人ギャングや 『ネバーエンディングストーリー』 の中に登場する 龍ファルコンと似た特殊メイクを使っている部分もあります。 アメリカ映画 『2001年宇宙の旅』 に使われている クラシック音楽(「ツァラトゥストラはこう語った 」) が途中で流れます。 日本の 『ドラえもん』 の話に似たところもあります。 ラストで、日本ドラマ 『Gメン75』 の音楽が流れます。 つまり・・・、この映画『西遊記2』は、 パロディ映画なのです。 ◎ 油断するべからず 中国でパロディ映画が作られているという点に、 日本人は緊張感を高めるべきだと思います。 パロディ映画って・・・、 元ネタとの相違点を見抜く知的な遊び です。 元ネタを知っていることが楽しみの原点になる。 つまり中国人たちは、外国映画などをよ...

日本ドラマ『西遊記』(2006年)~『古事記』黄泉の国の話

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 N・Sさん... 香取慎吾出演のドラマ『西遊記』(2006年) を観ております。 非常に面白いですね。 ◎  黄泉の国の話 その第7話「幽霊の国」の中に、 孫悟空が黄泉(よみ)の国へ行って戻ってくる という話が出てきました。 「帰ってくるときに決して振り向いてはいけない」 という、あの話です。 N・Sさんも、何処かで聞いたことがある話でしょ? これは日本の 『古事記』 の中に出てくる話であり、 日本神話の内容なのです。 (あれ?オカシイな・・・、こんな話が 中国の『西遊記』の中にあるのだろうか?) と疑問に思い、さっそく調査開始ですw。 調査の結果・・・、中国の『西遊記』には、 存在しない話でしたぁ~ww。 日本のほうで、中国の原作には存在しない 日本人ウケする話を盛り込んでしまった ということです。 ドラマとか映画を観るときには、 こういう小細工(アレンジ)にも 注意したほうが良いですね。 面白いモノには、裏があるかも(笑)w。 ワナにかかってはイケナイです。 ◎  日本人ルーツ=ユダヤ人? 実は、日本の『古事記』「黄泉の国」の話は、 古い 『ギリシア神話』 の話に由来しております。 どうやってギリシアから日本にまで たどり着いたのか 非常に不思議だったのですが、 日本人のルーツの一つがユダヤ人なのだとすれば、 納得がいきます。 紀元前6世紀にユダ王国が滅亡して、 その地を追われたユダヤ人たちが 世界中へ散っていくのですが、 そのうちの一派が数世代をかけて シルクロードを横断し、日本海を渡り、 日本列島へ到達したようなのです。 その際に『ギリシア神話』も一緒に伝わり、 そして『古事記』にもその内容が載ってしまった というわけです。 この 日本人ルーツ=ユダヤ人説 の話を始めると 非常に長くなるので(笑)、 また別の機会にしますよ・・・。   歴史ドラマ・映画研究 観賞備忘録 index

韓国・中国合作映画『MUSA-武士-』무사 (2001年)~ 『東アジア史』の視点

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 N・Sさん... 私のほうは、2連休だったので、 また生活リズムが狂っておりますよ(笑)。 韓国・中国合作映画を1本観ました。 『MUSA-武士-』 という映画です。 時代背景は、高麗末期の1375年です。 音楽を日本の鷺巣詩郎が担当しています。 ◎ 韓国ドラマ『六龍が飛ぶ』の少し前の時代 N・Sさんは、韓国ドラマ『六龍が飛ぶ』 を観たことがあるはずですが、 そのドラマの最初のほうで、 イ・ソンゲ将軍の息子のイ・バンウォンが 明国の首都南京へ朝貢外交へ出かけたのを 覚えていますか? N・Sさんが「どうして南京なのか?」 と疑問に思っていましたね。 復習を兼ねて、この映画を観る と良いかもしれません。 当時、高麗の隣国である中国では、 モンゴル族が作った 元 (げん)という国 の勢力が弱まり、 漢民族の朱元璋(しゅげんしょう)が興した 明 (みん)が、元(げん)を北方のほうへ 押し戻そうとしていたのです。 朝鮮半島では、長くに亘って高麗が元とくっついて 元の支配を受けてきたのですが、 朝鮮という国を興す イ・ソンゲ将軍 は、 新たに台頭していた明国を選択したのです。 つまり、高麗の王(ワン)氏に代わって 李(イ)氏が朝鮮という国を興すのは、 中国における元から明への権力移行に関連した 政変(クーデター)だったと言えます。 イ・ソンゲ将軍は、高麗王からの命令で、 明と戦うべく進軍しますが、途中で引き返しましたね? 覚えていますか? あれは、強大な力をもつ明と戦うべきではない、 むしろ元との関係を解消して、 元とくっついた王(ワン)氏を国王の座から下ろし、 今後は明と仲良くしていかないと 朝鮮民族が滅んでしまうということで イ・ソンゲ将軍がクーデターを起こし 李氏朝鮮王朝が始まったのです。 この映画『MUSA -武士-』は、 わりと史実に合致しているのですが、 イ・バンウォン(1367年 - 1422年)はまだ出てきません。 イ・バンウォンが明の首都・南京へ行ったのは、 1394です。この映画の時代のちょっと後なんですね。 ◎ 『東アジア史』の視点 当時のアジアにおける国際情勢を知るには、 良い映画だと思いますよ。 日本の公教育では、 歴史を『日本史』と『世界史』とに分け、 『世界史』については、主として 西洋(ヨーロッパ)の歴史を学ぶのですが、 そういう枠組み...

韓国ドラマ『サイン』싸인(2011年)~ 国家・権力への不信

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 韓国ドラマ『サイン』싸인(2011年) を観終わりました。 国立科学捜査研究院の法医学官が 新人女性法医学官とコンビを組み、 さまざまな事件の真相を追い求め、 真実を隠蔽しようとする権力に 立ち向かっていくという内容です。 歴史ドラマ常連の重鎮俳優たちが 脇役を固めております。 最高視聴率は最終回の25.5%だそうで、 大ヒットドラマということが出来ます。 すっごくオモシロイですよ。 ◎ 『科捜研の女』との比較 このドラマは、日本の『科捜研の女』とは、 視点が違います。 『科捜研の女』のほうは、どちらかというと 最新の科学的捜査を紹介するような内容。 主人公の榊(さかき)マリコ(沢口靖子)は 法医研究員ですが、科学の力を総活用して 難解な事件を解決していきます。そして 繊細な心をもつ科学者が犯罪者に勝つという内容。 これに対して、 韓国ドラマ『サイン』のほうは、 法医学者(解剖医)の活躍ぶりを描いております。 『科捜研の女』では、警察は正義であり、 頭の良い犯罪者と頭脳戦で勝っていくという内容。 これに対して『サイン』のほうでは、 警察内部の公務員や大統領候補の国会議員すら 悪人なんですよ(笑)。 地方に左遷させられた一介の法医学者が 国家を相手に戦っていくという内容です。 ◎ 国家や公務員への不信 この2つの日韓のドラマを比較すると、 国家や公務員というものに対する 国民の考え方の違いがよ~く判りますね? 日本人は、日本という国やその公務員を かなり信用しているのです。 日本国が我々国民に悪さをするわけない、 と信じ切っているのです。 これに対して韓国人は、自分の国や公務員を 完璧には信用してはいないのです。つまり 国家というものへの不信感が現れている。 その設定の違いを見逃すべきではない と思います。 2019年7月にテレビ朝日系列で放送された 『サイン-法医学者 柚木貴志の事件-』は、 韓国ドラマ『サイン』のリメイク版です。 日本版のほうは、視聴率が低迷し、 9話で打ち切りになったそうです。 国や公務員を信用できないなんて、 馬鹿げている、非常識だ・・・ という考えが多くの日本人の意識にあって、 日本版『サイン』を受容できなかった のでしょう。   歴史ドラマ・映画研究 観賞備忘録 index

京都国際高校校歌の翻訳 ~ 在日韓国人と在日朝鮮人、日本国籍人と日本人

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 N・Sさん... わりと良いお天気だったのに、 N・Sさんが家の中でオトナシクしていたなんて、 珍しいですねぇ(笑)? なるほど高校野球を観戦していたのですか・・・。 [N・Sさんwrote] 甲子園大会で優勝した京都国際高校は 元は韓国人の為の高校で校歌も韓国語だ そうです。自分は聴いた事が無いのですが 聴きましたか? - 京都国際高校ですか・・・??? 私のほうは、全く知らない学校ですw。 私は韓国語を20年以上勉強しており、 韓国ドラマを沢山見ていますが、まだまだ 知らないことがいっぱいあります。 私が野球やスポーツの観戦に興味がないこと、 N・Sさんなら良く知っていますね(笑)? 他人の競技をただ見ているだけって、 ツマラナイんですw。キャッチボールでも良いから 自分でやったほうが楽しいです。 ◎  京都国際高校 Wiki によれば、京都国際高校は 元々、在日韓国人学校だったけど、 今では日本と大韓民国の両方から 学校法人認可を受けている学校のようですね。 「大韓民国」の認可だっていう点が、 多くの朝鮮学校とは違いますねぇ。 管轄が朝鮮総連(北朝鮮)じゃないです。 この京都国際高校は、在日コリアンにとっては、 将来性を感じる学校でしょうねぇ? Wikiによれば、1990年代には、 入学者が2名のときもあって、 経営難だったそうですね。 しかし、野球部を創設して宣伝に努めたんですね? 甲子園に出場し優勝したとなると、 人気が高まりそうですね・・・。 そして学校経営が安定すれば、 あちこちの分野で頭角を示すかも。 すると日本国籍人たちが、ますますブーブーと 文句を言うでのしょうねぇ(笑)。 ◎  NHKが発表した意図的な誤訳 私も校歌をYouTubeで聴いてみましたよ。 NHKではわざわざインチキ日本語訳を作って 載せたようですね(笑)。 インチキ翻訳を載せておかないと、 視聴者たちからワイワイガヤガヤと 攻撃されると思ったのでしょう? 「동해」(トンヘ)っていうのは、 「東海」という意味です。 その漢字をそのまま発音した単語です。それを 「東の海」に訳さなくちゃいけないって・・・ どういうこと(笑)? 校歌最後のサビの部分、 「한국의 학원」(ハングゲ ハグォン) のNHK訳は全く違いますねぇ(笑)。 これは「韓国の学院」という...

アメリカ映画『ローマの休日』Roman Holiday(1953年)~ EUを作った映画

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 N・Sさん... 昨夜は、オードリー・ヘップバーンが主演している アメリカ映画『ローマの休日』 (1953年) を観ました。 この映画を観るのは何回目かなぁ(笑)? 何回観ても面白いし感動します。 やっぱり名作中の名作です。 時代も国も架空の物語なので、 映画観賞にあたっての準備勉強は全く必要ありません。 非常に見やすい作品だと思います。  N・Sさんも、ぜひ観てください。 ◎  憧れのオードリー・ヘップバーン オードリー・ヘップバーンは、可愛いですよ、ね。 この映画でアカデミー助演女優賞をとっています。 私は、中学1年生の頃に転校したのですが、 同じクラスにオードリー・ヘップバーンに よく似た女の子がいました。 すっごく頭が良くて、優しかったです。 初めての学校給食のとき、私は慣れていなくて、 お盆から牛乳瓶を落として割ってしまったんです。 その女の子は一緒になって片付けてくれたんです。 オードリー・ヘップバーンを見ると、 その女の子のことを思い出します。 私はその女の子に負けじとよく勉強しましたよ(笑)。 この映画『ローマの休日』のラストのほうで、 オードリー・ヘップバーン演じる王女が 各国の記者に対していろんな言葉で 挨拶をしております。堂々としていて格好良いです。 そのシーンは、繰り返し繰り返し何十回も観ました(笑)。 だから・・・、私もいろんな外国語を勉強したんです。 いま外国映画を観る際に、役立っております。 ◎ EU(European Union 欧州連合)という考え この映画『ローマの休日』のラストで、 オードリーヘップバーン演じる王女が 記者からの質問に答えるシーンがあります。 記者: Does Your Highness believe that federation would be a possible solution to Europe's economic problems? 王女様は連邦化はヨーロッパ経済問題への 解決策となりうるとお考えですか? 王女: I am in favour of any measure  which would lead to closer cooperation in Europe.  私は、ヨーロッパに於いてより密接な協働を導くであろう あらゆる措置を支...

アメリカ映画『西部戦線異状なし』(1930年)Im Westen nichts Neues~名作映画観賞のための準備勉強

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 N・Sさん... N・Sさんが真面目に仕事をしている間、 私は家でノンビリさせてもらいましたよ。 次のターゲット=名作映画を見つけました。 1930年の アメリカ映画『西部戦線異状なし』 です。 第3回アカデミー賞(1930年)最優秀作品です。 映画中で、ドイツ軍兵士たちが英語を用いており、 その点は確実に間違っておりますが(笑)、 それ以外の時代考証はしっかりしている と思われます。 ◎  映画製作の背景~世界恐慌の真っ只中 この映画『西部戦線異状なし』の製作国は アメリカなのですが、原作本のほうは ドイツ人作家の エーリヒ・マリア・レマルク によって ドイツ語で書かれています。1929年の発表です。 原作本のタイトルは 『Im Westen nichts Neues』 です。 これを直訳すると、「西では新たなことはない」 というような意味合いです。 原作本発表当時のドイツはワイマール共和国と呼ばれ、 人権重視の画期的な「 ワイマール憲法 」を持っていました。 だからレマルクが 反戦文学 を発表できたのです。 第二次世界大戦がはじまったのが1939年ですから、 その10年前です。 なお、スペイン内戦が始まったのは1936年です。 1929年に 世界大恐慌 が始まりました。 大不況の真っ只中のアメリカが、 ドイツの代わりに映画を作ったわけですw。 この映画は、 実質的にはドイツ映画 と言えます。 ◎ 映画の舞台=第一次世界大戦初期の西部戦線 第1次世界大戦始まったのは1914年であり、 その戦争が終わったのは1918年ですが、 この映画の舞台は、第1次世界大戦が 始まって間もない頃の 1914年の「西部戦線」 です。 ドイツの西つまりフランスとの戦闘を 「西部戦線」 と言います。「マルヌの闘い」が有名です。 これに対して、ドイツの東つまりロシアとの闘いを 「東部戦線」 と言います。 この第一次世界大戦では、 人類史上初めて 近代兵器 が使われました。 毒ガス も使われております。 西部戦線では、フランス軍が 戦車 を使っています。 ◎ 同盟国と連合国(協商国) この映画『西部戦線異状なし』を理解するためには、 第1次世界大戦(1914年~18年)の頃の ヨーロッパ情勢を予習しておかなければなりません。 当時のドイツ皇帝は ヴィルヘルム2世 という...

韓国映画『JSA』공동경비구역 (2000年)~ アメリカは正義なのか悪なのか?

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 N・Sさん... N・Sさんは『チャングムの誓い』(2003年) に主演していた イ・ヨンエ という女優さんが 気に入っているのですね(笑)? そしたら、 韓国映画『JSA』(2000年) を 観てみたらどうでしょう? 『チャングムの誓い』に出演していた頃の イ・ヨンエよりも若くてピチピチで 凛々しい軍服姿のイ・ヨンエが出てきますよ。 ◎ JSA=共同警備区域=国境部安全地帯 『JSA』という日本で付けたタイトルは ちょっと良くないですね・・・w。 韓国での原題は 『공동경비구역 JSA』 でして、 「コンドン キョンビ クヨッ」と読みます。 漢字に変換すると非常にわかりやすいです。 「共同警備区域」 です。 そしてJSAは、 Joint Security Area  の略です。 「国境部安全地帯」 というような意味です。 Joint には「接合(部)」という意味合いがあり、 韓国と北朝鮮の接点・境界線を指しています。 日本の周囲には海があり、 隣国とは地続きではないので、国境というものが 我々日本人にはよく実感できないのですが、 この映画を観れば、 国境というものがどういうものなのか が実感できますね。 こんな些細なもののために衝突が発生している ということが実感できます。 ◎ アメリカは正義なのか悪なのか? 少しだけ映画の内容に触れますと・・・、 北朝鮮側の士官の言葉(セリフ)の中に、 「アメリカが我々朝鮮民族を分断している」 というものがあります。 我々日本人は、第二次世界大戦後には、 アメリカという先進国に絶大な信頼を寄せて、 寄り添って頼り切って生きてきました。 ところが・・・、お隣の朝鮮半島では、 よくよく考えてみると・・・、 アメリカが関与しているがために 二つの国に分かれていることになります。 少なくとも北朝鮮側はそのように見ているわけです。 果たしてアメリカは本当に”正義”なのか? という点についても考えながら この映画を観ると良いでしょう。 そもそも国家とは何なのか? 家族・親類、同じ言葉を話す同じ民族を 分断してしまう制度や枠組みは、必要なのか? こんな境界線は必要なのか? 境界線を大勢で監視する必要があるのか? そんなことは滑稽じゃないか? それは遊び(ゲーム)と同じじゃないのか? 遊びのために命をかける必要があるのか? この映画『...

韓国映画『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』택시운전사(2017年)~ 大韓民国憲法改正とその不備点

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 N・Sさん... 私のほうは、再び1980年5月の韓国・広州へ タイムトラベルしております。 1980年 っていうのは、 とっても重要な時空ポイントみたいです。 アメリカ映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』 に出てくる1955年みたいなもんですよ(笑)w。 先般『 広州5・18』(2007年) という映画を ご紹介したのですが、 まったく同じテーマ= 広州事件 を扱った 他の映画を見つけたのです。 『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』 という映画です。 この映画は2017年の映画です。わりと最近です。 なのに40年前の事件をシツコク探究しているのです。 それって、すごいと思いませんか? この『タクシー運転手』で主演しているのは、 昨日N・Sさんが観た韓国映画『JSA』で 北朝鮮軍の士官を演じていた ソン・ガンホ という名前の韓国の名優です。 この映画『タクシー運転手』の評価は非常に高いです。 アメリカのアカデミー賞外国映画部門に 韓国代表として出品されました。 ◎ 民主主義の脆弱さ この『タクシー運転手~約束は海を越えて~』 という映画は、民主主義の脆弱(ぜいじゃく)さ を語っております。 民主主義国家でも、軍部の暴走によって、 簡単に民主主義が崩壊してしまう危険があるのです。 韓国社会では、そういう経験をしており、 人民蜂起 (ほうき)が起こったのです。 広州市民が銃をもって軍部と戦ったのです。 結局のところ、多数の死者がでて、 政府・軍隊に負けてしまいましたが・・・、 スゴイじゃないですか。 日本(人)は、そんなこと(=人民蜂起)は 過去に一度も経験したことがありません。 日本では、明治初期に、 西南戦争 というものが ありました。 西郷隆盛が鹿児島で、東京の新政府に対して 「伺いたきことコレあり」と言って、 進軍を始めた時のことです。 あれは、不平士族たちが中心となった内乱でした。 明治の世になって、士農工商の身分制度が廃され、 武士たちの生活が成り立たなくなりました。 武士の活躍できる場が欲しい! ということで戦争が始まったのです。 だから、あれは人民蜂起とはいえないでしょう。 戦後の安保闘争のとき、 東大安田講堂 に立てこもって 学生たちが警察(政府)に反発しておりました。 あのときの学生たちは、直接的には、 日本がアメリカ軍の傘下に入る...

ドイツ映画『Uボート』Das Boot(1981年)~ 人生のうちで絶対に観ておくべき映画

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 N・Sさん... 数日前より『Uボート』という映画が YouTubeで観れることに気づいておりました。 映画最初の導入シーンが強烈的です。 重厚なメロディ♪が流れる中、 大きなサメのような潜水艦の姿が 浮かび上がって近づいてきます。 まるで『ジョーズ』みたいです。 このシーンを見るだけでも不気味であり、 怖くてドキドキします。これが戦争なんです。 ◎ 反戦映画 この映画は、1981年公開のドイツ映画でして、 比較的最近に作られた反戦映画です。 公開当初から非常に話題になり、 日本のテレビ局で何回も放映されています。 私も、これまでに4回ほど観たのですが、 テレビで見たモノは、日本語吹き替え版でした。 カットされたシーンも多かったようです。 今回ネットで見つけたのは、 原語音声(日本語字幕)版でしかもノーカットです。 映画を観て、びっくりしました。 セリフにドイツ語が使われているのです。 そんなこと当たり前だって(笑)? これまで英語音声映画だと思っていたのですw。 そういうことは珍しくないから、です。 映画はやはり原語音声(日本語字幕)で 観たほうが良いかも。そうすることで、 発見されることも多々あると思います。 なお、「Teil」(タイル)っていうのは、 英語でいえば「Part」という意味であり、 「Teil 1」は「第1部」という意味です。 今回の映像ファイルはテレビドラマ版として 分割されたものであり、6部構成です。 本当は5時間弱の長編映画なのです。 ◎ UボートとDas Boot この映画『Uボート』を観るにあたって、 歴史的な前提知識はさして必要ありませんが、 以下、少しだけ解説しておきます。 まず、タイトルについてです。 日本語のタイトルは『Uボート』です。 ドイツ語風に発音すると「ウー・ボート」です。 そしてそのUボートがナチス・ドイツの作った 潜水艦であることはN・Sさんもご承知のはずです。 Uボートの「U」はドイツ語の Unter Meer  を 意味しており、「海の下」という意味です。 海の下のボート、つまり潜水艦を意味しております。 Unterっていうのは、英語のunderのことなんです。 ところが・・・、映画の原題をよくよく見ると、 ただの 『Das Boot』 なんですね。 「U」の文字が付いていません。 Das Bo...

日本映画『東京物語』(1953年)~ 戦後7年の日本

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 N・Sさん... 日本映画『東京物語』(1953年) を見終わりました。 戦後8年くらい経って上映された 日本の名作映画の一つです。 当時の東京・浅草のあたりの風景がよく映っております。 黒い煙もくもくの煙突=電力会社があったのですね。 銀座の様子も見えます。路面電車が走っています。 熱海なんて、いまとほとんど同じです。 東京駅の雰囲気も伝わってきます。 古い大阪駅や大阪城も映っています。 東京から広島まで夜行(急行電車・自由席)で16時間ほど。 尾道の漁村の風景が映っています。行ったことはないのですが、 何故か懐かしい感じがします。 自家風呂がなかった時代です。 銭湯に行くのが当たり前って感じ。 扇風機もないようです。 団扇(うちわ)が冷房の代わり。 企業や裕福な家庭には電話はあったようですが、 田舎や一般家庭には普及しておらず 電報が使われていたようです。 テレビはありません。 家の中で着る服は、まだ和服(浴衣)だったようです。 蒸気機関車が走っています。 鉄筋コンクリートの集合住宅があったようです。 洗い場とトイレは、共同のようです。 1950年代前半の日本が映った 貴重な映像資料だと思います。 ストーリーについては、至極平凡な内容です。 でも、”温かみ”が感じられます。 これが日本の名作というものなのでしょうか。   歴史ドラマ・映画研究 観賞備忘録 index

アメリカ映画『誰がために鐘は鳴る』(1943年)~日本の国策映画との比較

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 N・Sさん... 私のほうは、今、 『誰がために鐘は鳴る』 という映画を観ています。 これはアメリカ映画でして、 第二次世界大戦真っ只中の1943年に製作されています。 フルカラーです。アカデミー賞をとっています。 『誰がために鐘は鳴る』は、 アーネスト・ヘミングウェイ が1940年に発表した 同名の長編小説を原作としております。 人生で絶対読んでおくべき名著の一つなのですが、 あまりに長編なのでなかなか読めません。 だから、映画で観てしまうのが良いと思います。 ◎ 第二次世界大戦前夜のスペイン内戦 この『誰がために鐘は鳴る』は、 1936年から39年にかけてスペインで起こった スペイン内戦 を題材・時代背景としております。 アメリカ・イギリスのことであれば格別、 スペインのことなんてどうでも良いのでは・・・ と思っていませんか(笑)? このスペイン内戦は、 ドイツとイタリアが同盟を組む切っ掛けを作り、 その後の 第二次世界大戦の構図を作り上げた のです。 だから、歴史上、非常に重要なポイントなのです。 「第二次世界大戦前夜」だと評されております。 ◎ この映画を観るための基礎知識 『誰がために鐘は鳴る』を観るためには、 当時のスペインや世界の情勢について、 予め勉強しておく必要があります。 少しだけ解説すると・・・、 まず、スペインには ブルボン朝 (フランスの王家の血筋)の王様がいました。 が、市民革命によって、王政が吹っ飛んだのです。 そのときに、人民(貧乏人)の代表者が 自分たちに有利なように 共和制国家 を作りました。 社会主義者や共産主義者たちがメインでした。 共和制国家は、 反ファシズム (ドイツのヒットラーや イタリアのムッソリーニの考えを否定するということ) を理念としておりました。 ところが・・・、 その状態だと金持ちたち(資本主義者)が困ります。 お金儲けできないですからね。 なので、軍部の フランコ将軍 に共和制国家を叩き潰し欲しい とお願いしたんです。 ドイツやイタリアにも援軍を求めました。 共和制国家のほうは、ソ連に援軍を求めました。 こうして、スペイン国内で、 社会主義者・共産主義者vsファシスト支持者 の闘いが起こったのです。 ソ連とドイツ・イタリアの代理戦争 みたいな感じです。 アメリカやイギリスは、高見の見物をしておりま...

歌舞伎・人形浄瑠璃『妹背山婦女庭訓』~ 大化の改新をめぐる日本版『ロミオとジュリエット』

 N・Sさん... [N・Sさんwrote:] ムシコろんだ蘇我一家ですね。 N・Sさんが「 大化の改新 」のことについて メールで書いてくるとは思っていませんでした。 私のほうは、ムリシゴトと覚えましたよ。 そうなんです・・・。645年のことです。 中臣鎌足=藤原氏 が 中大兄皇子 を担ぎ上げて、 蘇我氏を滅ぼした政変だとされておりますが、 日本(人)にとっては、重大な出来事でした。 あの大きな政変が起こったせいで、 私を含めて多くの日本人は藤原氏の子孫です。 大化の改新が起こらず蘇我氏が天下を治めていたら、 私もN・Sさんも生まれてこず、 いまの日本とは違う状態になっていたはずです。 ◎ 大化の改新の背景 国際的には、非常に血生臭い時代でした。 中国(唐)が朝鮮半島を狙っており、 高句麗では、唐との関係をめぐって政変が起こり、 親唐派の王様が家臣(軍部大臣)である 淵蓋蘇文 (ヨンゲソムン)に殺され、唐と戦いましたが、 やがて高句麗は唐に占領されます。 百済は、唐・新羅連合軍によって660年に滅びます。 朝鮮半島の北(今の北朝鮮のあたり)では、 高句麗人の生き残りが新しい王( 大祚栄 テジョヨン) を立てて、 渤海国 として独立します。 新羅の金氏は、やがて朝鮮半島全域を支配します。 唐でも、政変が起こり、皇后( 則天武后 )が 自分の息子を失脚させて自ら女帝に就任します。 日本では、藤原氏が娘を天皇の后として送り込み、 本州・九州・四国のあたりを支配していきます。 激動の時代です。 その時代を生き残るのは大変だったでしょう。 当時の平均寿命なんて発表されていませんが、 たぶん20歳以下だったと想像します。 人殺しが日常茶飯事で、飢餓で死ぬ人も多かったはず。 ◎ 『妹背山婦女庭訓』(いもせやまおんなていきん) N・Sさんは、浄瑠璃や歌舞伎を見たことがありますか? 私は、そういうものに関心があまりなかったのですが、 それでは日本人として恥ずかしいと思い、 いくつか有名どころの演目を見たり、 歌舞伎の入門書を読んだりしました。 暇だったからできたのでしょう(笑)w。 その中に、 人形浄瑠璃・歌舞伎『妹背山婦女庭訓』 というものがあります。 これは、大化の改新を扱った有名な演目です。 竹本座 がやっておりまして、DVDとか出ております。 私は、県立図書館でDV...

韓国ドラマ『百済の王 クンチョゴワン(근초고왕 近肖古王)』(2010年)~ 邪馬台国の卑弥呼と七支刀

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N・Sさん... N・Sさんは、宮崎の辺りを旅しているのですね? 私も子供の頃に親に連れられて高千穂のほうへ 観光に行ったことがあります。 アマテラスがスサノオと喧嘩して引きこもった場所が 天岩戸神社 (あまのいわとじんじゃ)だと言われております。 高千穂峰 (たかちほのみね)には、 青銅製の剣が刺さっています。 天逆鉾 (あめのさかほこ)と呼ばれています。 N・Sさんは、せっかく長旅をして宮崎まで 辿り着いたわけで、この機会に見てきたら良いのでは? ◎ 韓国ドラマ『百済の王 クンチョゴワン』(근초고왕 近肖古王) 私のほうは、おとなしく 韓国歴史ドラマを観ておりますよ。 日本の小田和正によく似た俳優さんが主役です。 西暦300~350年頃の話です。 ◇ 百済の王 クンチョゴワン - Wikipedia すっごくハッとすることが出てきました。 日本の創生期のことが描かれているのです。 私が以前から考えていたことと同じであり、 目から鱗が落ちるような気分です(笑)。 邪馬台国 の王女が、貢物を持って 百済(ペクチェ)の王宮を訪問するのですが、 日本へ帰る際に、王子や学者を連れていき、 政治制度、武器、文化、宗教などを伝えるのです。 百済側としては、日本全体を邪馬台国に支配させ、 直轄地にしたいと考えていたようです。 その王子は、他の王子との政争を回避するために、 邪馬台国王女と結婚して日本へ渡るという設定です。 その邪馬台国王女の名前は、チング(神功)。 後に 神功皇后 と呼ばれる人物です。 この神功皇后が、卑弥呼なのではないか? 従前から議論されているのですが、 昔のことなので結論が出ないでしょう。が、 私は、神功皇后こそが卑弥呼だと考えます。 そして卑弥呼が日本のアマテラスだと考えます。 ◎ 七支刀(しちしとう) このドラマ最終回(第60話)では、 七支刀(しちしとう)が映っております。 日本へ旅立つ王子へ渡したという話です。 いまこの特殊な形状の刀は、国宝として 奈良県の 石上神宮 に保管されているようです。 日本では2025年5月になってようやく その刀に刻まれた文字をX線CT撮影して、 研究し始めました。遅いですよ・・・(笑)w。 多くの韓国人がドラマを観て知っていることです。 ◎ 邪馬台国 私は、邪馬台国は九州にあったと考えております。 でも博多などの北九...

日本の名作映画『楢山節考』(1983年)~アイヌの姥捨て山の風習

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 N・Sさん... 日本映画『楢山節考』 (1983年)を観ました。 「ならやまぶしこう」と読みます。 カンヌでパルム・ドールをとった名作です。 ◎ 姥捨て山の風習 この映画のテーマは重たいです。 N・Sさんさんも、『姥捨て山』に関する話 を聞いたことがありますよ、ね? 年取った親を、口減らしのために、 山へ棄てに行く日本の古い風習です。 それを、この映画は扱っています。 そのような暗いテーマを扱った映画が どうしてカンヌで最高賞をとったのか? ヨーロッパには、そのような風習はなく、 新規性があったからでしょう。 観た人に強烈な刺激を与えたのでしょう。 映像や被写体の構図は、綺麗です。 音楽といってよいのかわかりませんが、 昔の日本の民族音楽のようなものが使われています。 それが「楢山節」です。 ◎ 1000年ほど前の信州はアイヌの地 私は、映画鑑賞の途中でよく休みます。 気分が滅入るときには、動画を止めて タバコを吸いに行きます。 映像の中で気になるモノが登場する時にも、 映像を止めてネット調査します。 たとえば、今回の『楢山節考』については、 どこの村か?、時代はいつか? などが非常に気になったのです。 映画の中では、一応、信州(長野)が舞台 ということになっておりますが、 姥捨て山というのはあちこちにあった ものと思われます。 いつ?ということが次に気になりますよ、ね。 この『楢山節考』という映画の中では、 お役人さんが出てこないのです。 村の掟(おきて)と自治 が前提になっております。 即ち、大和朝廷の支配が行き届かなかった時代です。 長野や山梨の山のあたりは、 日本の先住民族(アイヌ)が 西暦1000年頃まで自治を行い、 大和朝廷の支配が及ばなかった地です。 蝦夷(えぞ)と呼ばれていた東北地方についても、 西暦900年頃までは同じ状況です。 北海道なんて、明治期に入るまで、 アイヌ民族の地でした。 こういう地域では、姥捨て山という風習が 行われていたと推測します。 ◎ グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』 数年前のことですが、図書館へ通って、 日本や外国の昔話についての本を あれこれと読みあさりました。 年をとった親を山に捨てて殺したり、 生まれてきた赤子を村の掟ですぐに殺したりして、 人口調整を行うということが、 1000年くらい前までの日本で 本...

アメリカ映画『ムーンライト』Moonlight(2016年)~ 日本社会もブラック社会と同じ

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 N・Sさん... N・Sさんは、映画館で山羊ちゃんと 『翔んで〇〇』の続編を観たんですか? 面白かったですかぁ?? たくさん笑えて良かったですねぇ。 しかし、それは・・・ちょっと・・・、 私の選択肢にはない行動です(笑)w。 ◎ アメリカ映画『ムーンライト』Moonlight 私のほうは、自分の部屋で一人で アメリカ映画『ムーンライト』(2016年) を観ましたよ。 第89回アカデミー賞では8部門でノミネート、 作品賞、助演男優賞、脚色賞を受賞。 かなり前から観たいと思っていた映画なんです。 こちらの映画にはやはり内容がありますよ。 1984年以降2000年頃までの アメリカのブラック(黒人)社会の様子を 少ない登場人物を使って浮き彫りにしているのです。 その時代の様子を、1時間51分の映像の中に 切り取っているのです。 だからアカデミー賞(作品賞)なんです。 脚本は、タレル・アルヴィン・マクレイニーによる   "In Moonlight Black Boys Look Blue"   を原案としております。 ”月明りの中、黒人っ子は青く見える”という意味です。 ◎  日本社会もブラック社会と同じ アメリカの南北戦争(日本の江戸幕末の頃)の結果、 南部の黒人奴隷たちは解放され自由になったのですが、 実際には、財産もなく仕事もなく教育もなく、ただ 厳しい差別意識のある社会に放りだされただけでした。 200年近くたった今でも、 アメリカ南部の黒人たちの子孫は、 厳しい現実に向き合っております。 一部の黒人は大統領になり政府高官になり、 あるいは軍隊で良い待遇を受けておりますが、 大部分の黒人たちは、最低の生活をしております。 犯罪に手を染めなければ生きていけないような生活です。 そういうアメリカ社会の現実を描いた作品です。 日本でも同じことが言えますよね? 明治期にはいって、士農工商の身分制度は消えましたが、 貴族制度は残りました。 戦後の日本国憲法施行によって貴族制度は放棄されましたが、 貴族階級の人たちの子孫の多くは 今日なお良い生活をしております。 仕事や財産の世襲が行われております。 教育レベルも一般的に高い。 他方、明治期に平民になった人たちの子孫は、 表向き自由ということになっておりますが、 たいていは、財産...

中国映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海』(2016年)

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N・Sさん 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海』 (2016年中国映画)を観終わったところです。 アメリカでは公開されていない中国映画なので、 アカデミー賞とは本来的に無縁ですが、 名作映画であると言われております。 制作には、多くの日本人が参加しております。 日本人を演じているのは日本人だし、 音楽を担当しているのも日本人です。 実質的には、中国・日本の合作映画。 なのに、日本では新宿と心斎橋の2館だけでの 上映となりましたw。 挿入歌に英語歌詞曲が使われ、 英語説明字幕も盛り込まれているのに、 アメリカやイギリスでは公開されなかった。 あまりに難解すぎて、2度観てみました。 どうして難解になっているかというと、 話のストーリーをブッツンブッツンと切って、 時の流れが行ったり来たり、 滅茶苦茶になっているからです。 わざとそういう構成にしているのでしょうが、 その回数が多すぎて、 しかも劇中劇というものも挿入されており、 滅茶苦茶ですよ(笑)w。 この映画を観終わった人の多くは、 たぶん理解困難なゆえに、 ”良い映画に違いない” ”この映画を作った監督は天才に違いない” って思うのでしょう。 しかし、本当にそうなのか・・・? 時代設定は、1937年~45年頃。 上海、香港、重慶、フィリピンの様子が描かれております。 が、当時の様子を本当に再現できているか、甚だ疑問です。 主人公の日本人は、日本の陸軍が 中国に潜入させたスパイだと思われます。 中国人側の主人公はマフィアだという設定ですが、 おそらく資本主義者ですね・・・。 後に、香港かフィリピンか台湾へ 渡っていくことになる人だと思われます。 日中戦争がはじまる直前期から、 共産主義者(社会主義者)と資本主義者との間で 抗争があったことが描かれております。 この難解映画を2度観た私の結論は・・・、 この映画は、映画作りのテクニックを駆使してますが、 史実に即していないと思われる妄想部分が 多々含まれているので、 観客や後世の人に誤解を与えかねない ということです。 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海』 は、ダメですねぇ。 取扱注意の危険な映画だと思いますww。 映像美が感じられるし、名優が出演しているので、 名作と誤解させる要素が沢山含まれており、 紛らわしいんですよ。 もしかしたら日中戦争を誘導した日...

アメリカ映画『1944 サイパン攻防戦80年目の真実』(2023年)~ 駄作映画の中に描かれた真実

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  N・Sさん 映画 『1944 サイパン攻防戦80年目の真実』 (原題: Battle for Saipan ) を観終わりました。 明らかな駄作映画でした(笑)w。 笑ってしまうほどの出来損ないですww。 どこに問題があるかというと・・・、 兵士たちがやたらヒーローなんですw。 すっごく強いんですよ。 日本兵なんて、日本刀をもって、 忍者のような太刀裁きで襲ってくるのです。 そんな日本兵は、いなかったはずです。 だって、赤紙で召集された寄せ集め兵ですよ。 まともな訓練を受ける余裕もなく、 ただ船に載せられて連れていかれた ド素人兵たちばかりのはずです。 我々だって、銃はおろか刀だって、 まともには使えないでしょ? いきなり戦えと言われたって、無理のはず。 日本人は、皆、剣術を学んでいて、 忍者のように素早く戦えるという”幻想”が この映画には見られますねぇ(笑)w。 刀って重たいです。普段から鍛えておかないと、 振りかざすことだって出来ないはず。 だから・・・、真実を描いていない映画と言え、 駄作なんです。 ただし、その駄作映画の中にも、 本当にあったことが見え隠れします。 この映画の戦闘シーンは、 野戦病院の中で行われているのです。 赤十字 ✚ の旗が掲げられており、 医者や看護師が働いていて負傷兵が多いので、 本来であれば、日本軍は、 そこを襲撃してはいけないはず。 しかし、日本軍は国際条約を無視して やったんでしょうねぇ。 日本人にはもともと遵法精神はない ですし、 敵の前線基地かもしれないので、 日本軍のほうは攻撃したのでしょうw。 実際、映画の中では、健常なアメリカ軍指揮官が この野戦病院の一室で指揮を出しているシーンが 描かれております。 女性看護士だって銃を扱えるようなので、 ただの看護師ではないですねぇ。 あれは訓練を受けた軍人ですw。 日本軍もアメリカ軍も、どっちもどっち って感じですねぇ~(笑)w。 いずれも国際法に違反しているのです。 そういう史実を前提にした映画であることは、 確かだと思います。   歴史ドラマ・映画研究 観賞備忘録 index

韓国ドラマ『快刀ホン・ギルドン』쾌도 홍길동(2008年)~ 朝鮮の桃太郎

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 N・Sさん 昨日(木曜日)、久しぶりに 地元の温泉へ行ったのですが、 それ以外の人間活動はやっていないです。 寝ている時間が多かったですw。 ドラマ『快刀ホン・ギルドン』(全24話) を観始めると、眠ってしまうのです(笑)w。 最初、このドラマは駄作なのでは・・・? 見る価値はないのでは・・・? と疑いました。しかし、間違っておりました。 ◎ 朝鮮史上最初のキリスト教文学  このドラマの原作本は、 1607年頃に初めて ハングル文字 で書かれた キリスト教文学 です。 朝鮮史上最初のキリスト者が書いた小説なのです。 内容は、儒教の矛盾を指摘・批判して平等思想 を訴えるものとなっております。 原作者の 許筠(ホ・ギュン) は、 もともと名家(両班階級)の出身者であり、 第一級の官僚をやっていたのですが、 中国(明)へ留学(出張)した際に、 キリスト教と接し洗礼を受けました。 そして朝鮮に戻ったあとに 『ホン・ギルドン伝』という小説を 漢字ではなくハングル文字で書いたのです。 そのあと許筠は、 光海君 によって 残忍な方法(凌遅刑)で処刑されております。 ◎ 上智という考え 現代では、韓国人も北朝鮮人も皆、 この「ホン・ギルドン」という名前を知っており、 実在しない架空のキャラクターではあるけれども ”民族の英雄” ということになっております。 子供向けの漫画も出ているようだし、 ホン・ギルドンに関する映画やドラマ、 そして本は沢山出版されているようですよ。 お隣の朝鮮半島では、誰でも知っているようです。 日本でいえば「桃太郎」に当たります。 私のほうは、20年も韓国語を勉強しており、 ドラマや映画などを見て文化を学んでいるのに、 「ホン・ギルドン」のことを 全く知らなかったんですねぇw。 無知だったということです(笑)ww。 今回のドラマを観ることにして良かったですよ。 ”己の無知を知り、一つ一つ克服していく” 必要があります。 それが「上智」という考えです。 この『ホン・ギルドン伝』の原作者・許筠は、 キリスト教に影響を受けて本を執筆し、そして 処刑されているわけで、カトリック教会のほうの 「殉教者」という扱いを受けても オカシクナイと思います。 が、今のところ、カトリック教会では、 「殉教者」には指定していないようです。 革命家・思想家であると...

日本映画『百万円と苦虫女』(2008年)~日本版『ノマドランド』??

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 N・Sさん 一人で浜〇省〇のコンサートへ行ったのですか? てっきり誰かさんと一緒に車に乗って 新潟へ行き、2泊3日くらいの日程で 旅してまわってくるのだろう と想像しておりました。 私のほうは、先のメールでも書きましたが、 異常環境下で生存しておりました。 この3週間ばかり、精神的に追い詰められ、 あるいは疲労のために、 映画・ドラマすら見れない状況でしたw。 人間っていうのは、ただ働くだけのために 生きているのではない。 お金を稼ぐだけのために生きているのではない。 自分っていうモノを見失ってはいけない。 自分自身を取り戻さないといけない。 N・Sさんは、浜〇省〇の歌を聴くために わざわざ休みをとって新潟まで行った。 人間には、そういう”アソビ”の部分も必要。 心に余裕がないといけない。 まさにそのことに気が付かせてくれましたよ。 また映画・ドラマを観る気分になりました。 ◎ 日本映画『百万円と苦虫女』(2008年) 最近の日本映画は駄作が多くて怖いので、 私は殆ど日本映画を見ないのですが・・・、 1本見たくなった日本映画があります。 外人(韓国人)が見ている映画だからです。 外人が良い映画だと判断するならば、 本当にそうなのかもしれない。 見てみる価値があるかもしれない。 そう思って勇気を振り絞って その日本映画を観始めることにしました。 <映画『百万円と苦虫女』あらすじ> 短大卒業後、アルバイト生活を送っている鈴子。 ひょんな事件に巻き込まれた彼女は、 人との関わりを避けるように家族のもとを離れ、 百万円が貯まるたびに誰も知らない土地へと 移り住む生活を始めた。 百万円あれば、アパートを借り、 なんとか一人暮らしできるから。 海の家、桃畑、行く先々で様々な人たちと出会い、 温かさに触れるが、その関係から逃げていく。 そんな中、はじめて自分の心を打ち明けられる 恋人に出会い、幸せの予感を感じるが...。 この映画のあらすじから推して・・・、 この映画は、アカデミー賞をとった アメリカ映画『ノマドランド』(2021年) と基本的には同じだ、と想像しました。 日本版の『ノマドランド』に違いない、と。 ◎  隠れた名作か? N・Sさんのよく見慣れている景色が 背景で映っているはずです。 主演している蒼井優が可愛いのですが、 ある時点から逞しい女に見...

アメリカ映画『ノマドランド』Nomadland(2021年)~現代社会の遊牧民

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 N・Sさん N・Sさんは不思議な生活をしてますねぇ(笑)? 頻繁に豪遊しているのに、お金がない? そして給与が出たらまた豪遊しにいってしまうw。 ◎ アメリカ映画『ノマドランド』(2021年) 私のほうは、2021年のアメリカ映画 『ノマドランド』を観終わりました。 やはり アカデミー賞 など世界中の映画賞を 多数受賞した名作映画ですねぇ。 その風格というものを感じます。 現代という時代を直視しており、 それを映像化しているのです。 この時代をフィルムの中に切り取っているのです。 さすがだ、と言えますね・・・。 ◎ 原作本タイトル副題 原作本は、ジェシカ・ブルーダーという人が書いた 『Nomadland: Surviving America  in the Twenty-First Century』 です。 これを直訳すると、 「遊牧民の国:21世紀のアメリカ生き残り術」 というような意味です。 ノマドというのは「遊牧民」という意味ですが、 この映画は、現代のノマド(遊牧民)のことを 描いております。 定まった仕事場を持たずに、家も構えずに、 車上生活をしながら、あちこちを転々とつつ 懸命に生きている人たちが、描かれております。 そして、この映画の冒頭と終わりのほうで、 アメリカAmazonの巨大な倉庫が映っております。 主人公の女性は、Amazonの繁忙期のときだけ、 Amazon倉庫内で働いており、 その他の時期については 職を転々としながら旅をしております。 教職についたことのあるようなインテリなのに、 肉体労働や夜勤も辞さないたくましい女性です。 N・Sさんにも、ぜひ観ていただきたい映画です。 N・Sさんは「ノマド」とは言えないですねぇ。 しかし放浪癖があり、似ている面もあるようです(笑)w。 ◎ 日本の翻訳本タイトル この映画『ノマドランド』の原作本の原題を 『遊牧民の国:21世紀のアメリカ生き残り術』 という具合に直訳できること先述しましたが、 日本で市販されている翻訳本のタイトルは、 『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』 になっております。 原題にはない言葉「漂流する高齢労働者たち」 が入り込んでおりますw。 認識のズレを意図的に作っていますねぇw。 この本の中で扱っていることは、 普通の日本人には無関係のことだ、 特に若者には無縁...

近松門左衛門『国姓爺合戦』(こくせんやかっせん)~日本人ハーフが中国・台湾を救う話

N・Sさん... N・Sさんは、3泊4日で新潟旅行ですか・・・。 写真でも送ってくださいよ。 [N・Sさんwrote:] 昔、日本は台湾と朝鮮半島を統治してました。 しかし統治時代が終わると、両者は全く違う 考えを持ちます。朝鮮は日本を敵のように見て、 台湾は親日国となります。 この違いはいったい何なのか? 統治時代に違いがあったのでしょうか? ◎ ”迷惑な人”と”恩人” 韓国・北朝鮮の日本に対するイメージと 台湾の日本に対するイメージとが全然違う・・・。 その原因を知るためには、 歴史を調査する必要がありますねぇ。 N・Sさんは、いくつかの韓国歴史ドラマを 見ているので、朝鮮半島のほうについては、 事情がわかるんじゃないですか? 日本人は、朝鮮半島に住む人たちにとっては、 迷惑なことばかりやってきたんですよw。 1400年くらい前から嫌われているんです。 韓国人たちは、歴史をよく勉強しているのです。 他方、日本人は 「過去のことは水に流そう」 と言って、何も知ろうとしないのです(笑)w。 日本人は、朝鮮から沢山の恩を受けているのですが、 朝鮮に対して ”恩を仇(あだ)で返す” ようなことを 沢山やったんですよ。 今後もそういうことをやるかもしれない、 と思われているのです。 これに対して、台湾のほうは逆なんです。 日本人に助けてもらったことのほうが多いのです。 近松門左衛門 の 『国姓爺合戦』(こくせんやかっせん) がヒントになりますよ。江戸時代の人形浄瑠璃です。 ぜひ、調べてみてください。 私のほうは、図書館で本を借りて読みました。 ◎ 白村江の戦い(663年) 朝鮮と日本がギクシャクしているのは、 約1400年にも及ぶ恨みつらみがあるからです。 まず、663年の白村江の戦いです。 日本の天皇家は、百済王室の子孫なのですが、 660年に唐・新羅連合軍に百済が敗れたあと、 日本は百済王室を再興すべく出兵しております。 2万7千の兵を数百の小舟に乗せて、 大船団で戦いに臨んだんです。 結局、大敗してしまいました。 日本は、つまり朝鮮に対して 内政干渉みたいなことをやったんですよ。 その際に沢山の人が死にました。 ◎ 倭寇 日本の海賊が頻繁に朝鮮半島へ押しかけ、 略奪していたのは知っていますね? 倭寇(わこう)と呼ばれていました。 倭寇と呼ばれる海賊たちは、 朝鮮半島...

ドイツ映画『カリー・ヴルストの発見』(2008年) Die entdeckung der currywurst ~ ダブル不倫の物語

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 N・Sさん... 先般、NHKラジオドイツ語講座テキストの中で 紹介されていた 『カレー・ソーセージをめぐるレーナの物語り』 (ウーヴエ・ティム著) という本を 図書館から借りてきたのですが、車の中で 3分の1くらい読み終わりました。 最近、車の中が私の書斎になっておりますw。 第二次世界大戦末期のハンブルクを 舞台にした内容のある本です。 けっこう面白いです。 しかし・・・、文字を読むのが面倒(笑)w。 もしかして・・・映画化されていないか? と思い立ち、原題で検索してみました。 そしたら、出てきましたよ。 2008年に映画化されておりました。 日本では未公開ですし、DVD化もなされていない。 ネット上で映画ファイルを 見つけました。ドイツ語音声です。 帰宅後にPCで観ましたよ。 N・Sさんも見てみますか? 「 Die entdeckung der currywurst 」 で動画検索をかければ、 1時間43分の動画ファイルが見つかるはずです。 <あらすじ> 内容は、40代熟女(夫・子持ち)と 20代前半の脱走兵(青年将校、 妻子持ち)との間の恋の物語りです。 ちょっとエロいですが(笑)、 猥褻映画のようなドキツさは全く感じないです。 明日にでも突然死ぬかもしれない、 という異常環境下で知り合った 20歳年の差カップルの物語りです。 不倫という後ろめたさも感じさせないです。 だって、戦争によって2人とも、 それぞれの旦那や奥さんと離れ離れになって 生きているわけで、独身みたいなもんです。 ドイツが戦争に負けて戦争が終わっても、 40代熟女のほうは男を自分の部屋に 閉じ込めておきたかったんです。 一種の独占欲であり、それが愛です。 しかし、男は窓から見える異変に気が付いて、 40代熟女の部屋から逃げ出して去っていきます。 男のほうは騙されたと感じたんです。 悲しいですねぇ。 この40代熟女が、失意の中、偶然に カレーソーセージ(カリーヴルスト)という 食べ物を作り上げたことになっております。 男のほうは自分の奥さんのところに戻ったし、 熟女のほうにも旦那と息子が帰ってきました。 終戦後しばらく経って、男がハンガリーへ 熟女を探しに訪ねていくんです。 どうなったと思いますか? 自分で結末を見てください(笑)。 こういう映画を作れるドイツという国は、 素晴らし...

ヘルマン・ヘッセ著『シッダールタ』~お坊さんの法話

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 N・Sさん... またお出かけ中ですか・・・(笑)w。 お給料がぜ~んぶ旅費代で消えてませんか? 私のほうは、先般、韓国ドラマ 『弱いヒーロー 』 (2022年)を観たのですが、 そのドラマ冒頭で ヘルマン・ヘッセ の 『デミアン』 の一節が読み上げられておりました。 それで図書館から借りて、読んでみたんです。 とっても面白くなかったですw。 高校生のときにヘッセの 『車輪の下』 を読んだのですが、それなんて 酷いもんでした(笑)w。それで、 ヘッセがなぜノーベル文学賞を受賞できたのか? 非常に疑問に感じてしまったんです。 ◎  ヘッセの人生 ヘルマン・ヘッセは、プロテスタント系 キリスト教の宣教師の息子として ドイツで生まれました。 ヘルマン・ヘッセは、小学校を出た後、 神学校へ入学したのですが、 半年で退学しております。 しかし、彼の精神の基本部分には、 キリスト教の精神と教養が備わりました。 カトリックに縛られていないので、 自由な発想から真理を追求できました。 その後ヘッセは、フリーターをしながら 作家活動をしました。 そして、第一次世界大戦中に書いた 『デミアン』が若い兵士たちの心を掴み、 有名人になっていきました。 『デミアン』の中には、 カトリックでは異端とされるような内容が、 人間活動の真理として描かれていますよ。 ヘッセの奥さんはユダヤ人だったので、 第二次世界大戦中には ナチスドイツから迫害を受けたのですが、 戦後の1946年に ノーベル賞文学を受賞しております。 しかし・・・、『車輪の下』も『デミアン』も、 なんかシックリ来ないこと先に述べた通りですw。 実は・・・、ヘルマン・ヘッセは、 仏教のことにも関心が及んでいました。そして、 『シッダールタ』という本を書きました。 ◎  シッダールタ N・Sさんは仏教徒であり、 お寺に頻繁に参詣しているようなので、 常識レベルでご存知のはずですが・・・、 「シッダールタ」というのは、 釈迦(仏陀)の本名です。 が、ヘルマン・ヘッセの『シッダールタ』の 中に登場してくる主人公は、 釈迦(仏陀)ではないです。 主人公は、真理を追求する青年なのですが、 釈迦(仏陀)と同じ名前であるに過ぎません。 その主人公シッダールタは、 頭が良くて非常に優秀なのですが、 真理を求める旅に出てそ...

日本映画『浦島太郎の後裔』(1946年)~日本のジャーナリズムと民主主義

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 N・Sさん... 私の風邪のほうは悪化傾向にありますが、 安静にしながら古い日本映画を観ておりますよ。 1946年公開の 日本映画『浦島太郎の後裔』 です。 1時間22分の白黒映画です。 画質や音質が悪いのですが、それがかえって 歴史の重々しさを感じさせます。 なにせ・・・、昭和21年公開映画ですよ。 終戦後まもない時期に作られた映画です。 背景で当時の日本の様子が映っております。 戦後すぐの東京の街が映っております。 その光景を見るだけでも価値がありますよ。 ◎ 浦島太郎の後裔 浦島太郎の子孫が出てくるわけではないです。 ウラシマ(浦島五郎)という復員兵が登場します。 南方戦線に取り残されようやく日本に帰ってきた という想定で、ラジオ局の取材を受けて 生放送で「ハーアーオー」と叫びます。 それが南方の猿たちの「悲しい」という意味の 言葉だと説明します。 ウラシマは「今の日本を見ると悲しいので、 ハーアーオーと叫ばざるを得ない」と語ります。 そのウラシマの声をラジオで聞いた婦人記者が 路上生活をしているウラシマを見つけ出し、 ウラシマをネタにして記事を書いていこう という作戦を立てます。 婦人記者は、荒れ果てた東京の町を歩き回り、 上野公園で生活しているウラシマと その元上官に会うことに成功。 「国会議事堂の上に登ってそこで叫ぶといい」 と提案します。 ウラシマと一緒に路上生活している男が発した 次の言葉が、この映画のテーマ(主題)だ と思います。 「政治とは一体なんじゃ? 石ころをパンに変える力でもあるのかね?」 ◎焼け野原の中の国会議事堂 焼け野原の中に、国会議事堂が映っています。 スゴイ映像ですよ。 今の国会議事堂とは違います。 立て直し前の昔の国会議事堂です。 あの国会議事堂は、何度か立て替えてますね? 私はかつて憲政記念館へ見学しに行きましたが、 国会議事堂の建て替えのことについて 展示物があったように記憶しております。 ◎ ジャーナリズムとは何か? ウラシマについての記事を書いた婦人記者と 新聞社の社長が会話しております。 (社長) あの男には背後関係があるのかね? (婦人記者) 黒幕は私です。 (社長) 君はあの男の愛人なのか? (婦人記者) いいえ・・・。 (社長) 君はなぜあの男を議事堂へ登らせたの? (婦人記者) 私は新聞記者ですから・...

ネパール映画『道端の花』(2010年)~カースト制度

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 N・Sさん... ネパール映画『道端の花』 (2010年) を観ております。 ネパールの山間部を舞台として、 上流階級出身の娘と最下層階級出身の男との ラブロマンスが描かれております。 ◎ 警察での取調光景 映画冒頭で、警察での取調の光景が映ってます。 警部補が短銃を持参して机の上に置いて 暴力を振るいながら尋問するって・・・、 そんなことは先進国ではあり得ないw。 ネパールでは、2010年に至っても、 そんな取調が警察署内で行われているのか?? ◎ 他民族国家 出演者たちの顔ぶれを見ると・・・、 いろんなタイプの民族出身者がいるようです。 インド系アーリア人、ベトナム系、中国系、 イギリス系と思われる白人タイプ、 そしてそれらの混血です。 日本人によく似た顔立ちの人もいる。 ◎ カースト制度 ネパールにおけるカースト制度は 建前上は廃止されたようなのですが、 社会には根強く差別意識が残っているそうなのです。 ネパール社会の問題点を紐解く上では、 カースト制度のことも知っておかないといけない と思います。 以下、ネットで拾ってきた引用です。 ネパールのカースト制度は、 1854年発布の「ムルキ・アイン」と言う法律で  国家権力により導入されている。 カースト制度による職業や婚姻関係の固定や、 移動手段が徒歩しかないという地理的な条件が、 ネパールの山村を閉鎖的にしているのは確かである。 カースト制度はネパールに根付いて、 現在では法的にカースト制度は廃止されてはいるが、 社会的制度としては今もなお存続している。 井戸は高位カースト(手前)とダリット用(奥)に 分けられている。 ネパール人に「カースト差別はあるか」と聞くと 「もうない」と答える人は多いだろう。 現在のネパールはヒンドゥー教の影響下、 カースト制度があり、それはバルナと呼ばれている。 バルナは、司祭の「ブラーミン」、 武将の「チェトリ」、商人の「バイシャ」、 底辺に「シュードラ」という4つの階層があり、 「シュードラ」がダリットや不可触民である。 ダリットとは、現在人口の2割程度を占める、 カーストの最底辺に位置付けられた人々の総称である。 為政者によって抑圧され、差別される中でつくられた 階層という被差別の歴史を抱えている点で、 日本の被差別部落にも共通している側面が多い。 そもそ...

スペイン映画『KATHMANDU A mirror in the sky』(2012年)~1990年代のカトマンドゥー

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 N・Sさん 帰宅後にひと眠りした後、 映画『KATHMANDU A mirror in the sky』 を観ました。 この映画は、スペインの女性作家 Vicki Subiranaという人が書いた 『Una maestra en Katmandú』 という本が原作になっております。 スペイン資本で作られた映画です。 ◎ あらすじ 映画内容は、だいたい以下の通り。 スペイン女性(主人公)がその英語力を 活かして英語教師になろうと考え、 夢をもってネパールを訪れます。 そして英語学校の教師として採用されました。 すぐさまこのネパールという国で生きる 人々の貧困の問題に気が付きます。 カトマンドゥーはネパールの首都なのですが、 まるでスラム街ですw。 生活が貧しければ、子供と言えども 働かなければならず、 とにかく毎日を必死に生きないといけない。 学校になんて通えないし、 外国語(英語)なんて勉強する余裕はない。 英語を勉強して自分を変革し、 未来の自分たちの生活を変えるべきだ と彼女は親たちを説得しようとするのですが、 そんな人生計画なんて立てれないのが実情。 このネパールという国では、 女性に対する差別というものがあることも 知りました。 主人公女性がネパールに滞在し続けるためには、 ネパール人男性と結婚しなければならず、 それで偽装結婚しました。 彼女の考えに理解を示すそのネパール人男性は、 彼女の英語教師の夢をサポートします。 そして、偽装結婚で始まった二人は、 やがて愛ある本当の夫婦になりました。 彼女を支えるアシスタント女性もいました。 この3人で、学校を立ち上げたのです。 子供たちを学校に通わせるために、 私財を投じて給食をふるまいました。 しかし、長続きするわけないです。 一度、挫折しました。 彼女は、運営資金の問題を解決すべく、 スペインへ一人帰国します。 そしてNGOや国連の協力を取り付けます。 再びネパールに帰国した彼女は、 全寮制の学校を立ち上げることに成功します。 ところが・・・、 彼女のもとから旦那が去っていくし、 アシスタント女性が妊娠します。 女児を身ごもたそのアシスタント女性は、 意図的に流産しようと薬を飲み、 挙句に死んでしまいました。 異国の地ネパールで、一人で、 子供たちと一緒に生活していく・・・。 映画は、この途中段階で...

ネパール映画『Katha Kathmandu』(2018年)~現代のカトマンドゥー

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 N・Sさん... 2018年制作のネパール映画 『Katha Kathmandu』を観終わりました。 原題は、『कथा काठमाडौँ』となっており、 前半のकथा(Katha カタ)という単語は、 お話やストーリーという意味合いのようです。 英語タイトルは『Story of Kathmandu』 となっております。 先般の 映画『道端の花』 においては、 ネパールの山間部を舞台として、 上流階級出身の娘と最下層階級出身の男との ラブロマンス(悲劇)が描かれていました。 映画『KATHMANDU A mirror in the sky』 においては、1990年代の首都カトマンドゥー における最下層階級出身者たちの貧困と 女性差別の問題が描かれておりました。 今回の映画『Katha Kathmandu』は、 現代のカトマンドゥーが舞台です。 東京の街のように小綺麗な場所です。 貧民街は映っていませんが、 階級社会や貧困の問題が 解決したというわけではないと思います。 上・中流階級に所属する人たちの間にも、 新しい問題が発生してきていることを 描いているのだと思います。 言語は、90%以上がネパール語であり、 不思議なことに、そのネパール語の会話途中で 突然下手くそな英語になったりします。 ネパール語も発音の悪い下手くそな英語も、 理解できません(笑)。 だから、私のほうは、映像を見ながら、 何を話しているのか想像している・・・、 という感じですねw。 ◎ 3つの短編物語 この映画は3部構成になっており、 3つの短編物語を集めたものです。 2018年頃のネパール社会を 映し出しております。 <第1部> 華やかな芸能界に所属する男女の話です。 女のほうは、上流階級の娘のようです。 しかし、ドラッグ漬けです。 男のほうは、ドラッグの売人です。 <第2部> カトマンドゥーの繁華街にある 男女共学の専門学校(カレッジ)が舞台です。 たぶん私学の学校です。 学校の看板にはInstituteという文字があり、 これは大学院(研究所)を意味しますが、 大学院生っていう感じはしないので、 日本の単科大学(カレッジ)に相当すると 想われます。 上中流階級出身者の子弟たちが通う学校だと 想われます。学生たちは、 現代日本の高校生と似たような制服姿です。 男女共学であるという点、...