アメリカ映画『ノマドランド』Nomadland(2021年)~現代社会の遊牧民
N・Sさん
N・Sさんは不思議な生活をしてますねぇ(笑)?
頻繁に豪遊しているのに、お金がない?
そして給与が出たらまた豪遊しにいってしまうw。
◎ アメリカ映画『ノマドランド』(2021年)
私のほうは、2021年のアメリカ映画
『ノマドランド』を観終わりました。
多数受賞した名作映画ですねぇ。
その風格というものを感じます。
現代という時代を直視しており、
それを映像化しているのです。
この時代をフィルムの中に切り取っているのです。
さすがだ、と言えますね・・・。
◎ 原作本タイトル副題
原作本は、ジェシカ・ブルーダーという人が書いた
『Nomadland: Surviving America
in the Twenty-First Century』です。
これを直訳すると、
「遊牧民の国:21世紀のアメリカ生き残り術」
というような意味です。
ノマドというのは「遊牧民」という意味ですが、
この映画は、現代のノマド(遊牧民)のことを
描いております。
定まった仕事場を持たずに、家も構えずに、
車上生活をしながら、あちこちを転々とつつ
懸命に生きている人たちが、描かれております。
そして、この映画の冒頭と終わりのほうで、
アメリカAmazonの巨大な倉庫が映っております。
主人公の女性は、Amazonの繁忙期のときだけ、
Amazon倉庫内で働いており、
その他の時期については
職を転々としながら旅をしております。
教職についたことのあるようなインテリなのに、
肉体労働や夜勤も辞さないたくましい女性です。
N・Sさんにも、ぜひ観ていただきたい映画です。
N・Sさんは「ノマド」とは言えないですねぇ。
しかし放浪癖があり、似ている面もあるようです(笑)w。
◎ 日本の翻訳本タイトル
この映画『ノマドランド』の原作本の原題を
『遊牧民の国:21世紀のアメリカ生き残り術』
という具合に直訳できること先述しましたが、
日本で市販されている翻訳本のタイトルは、
『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』
になっております。
原題にはない言葉「漂流する高齢労働者たち」
が入り込んでおりますw。
認識のズレを意図的に作っていますねぇw。
この本の中で扱っていることは、
普通の日本人には無関係のことだ、
特に若者には無縁のことだ・・・、
だから安心してくれ、というような
余計な配慮が感じられます。
が・・・、そういう翻訳をしてはダメです。
原作者の意図が伝わらなくなるからです。
この本の中で扱われていることは、
現代日本社会でも起こっているんですよ。
高齢者限定の話ではないのです。
◎ 日本社会のノマド(遊牧民)
日本では、住居や駐車場を確保できない人は
車を保有しにくい傾向がありますね?
車検代や税金も高いです。
だから車上生活者が増えるとは思えないのですが、
住居を構えずに流浪する人たちもいます。
韓国映画の中には、コインロッカーで生活する人
を描いた作品があります。
大きなトランクとかを預ける駅のロッカーの中で、
寝泊りしている人がいるw。
私が住む日本のド田舎でも、
荷物を保管するコンテナの中や月極駐車場の車中で
生活している人がいるそうです。
よく注意すれば、N・Sさんの周りにも
ノマド(遊牧民)が沢山見つかるはずです。
◎ 日本国がとるべきノマド対策
今回の映画『ノマドランド』冒頭の
子供(主人公のかつての教え子)のセリフ
によく注意してください。
「またAmazonで働くの?」
と冷たい感じで言っております。
「そんな生き方をしていたらダメですよ。」
という意味です。
Amazonはアメリカ発祥の世界有数大企業ですが、
労働市場の流動化に一役買っております。
この点、アメリカ国民の多くの人に、
Amazonへの不信感が芽生えているようです。
日本はもともと農耕民族であり、
土地や地域に根付いて生きてきたのですが、
戦後のアメリカ重視の徴候によって、
殆どアメリカ社会と同じになりました。
現代日本にもノマド=遊牧民と似たような
生活をしている人が沢山見受けられます。
これは・・・イケナイんじゃないですかね?
日本国としては、対策を打つべきですよ。
せっかくマイナンバーカードがあるんです。
それを使えば良いんじゃないんですか?
「2カ月限定の短期アルバイトであれば
社会保険に加入しなくても良い」なんていう
扱いをしていないで、どんな働き方であれ、
社会保険への加入を義務付ければ良いのです。
経済界の反対はあるかもしれないですが、
決断さえすればやることはカンタンです。
そしたらノマド=遊牧民が減るでしょう。
その結果、ノマドだった人も
安定して働くようになるはずです。
◎ 人間の幸せとは何なのか?
この映画『ノマドランド』を
「漂流する高齢労働者たち」を描いている
と限定解釈したい人たちもいるかもしれない。
残りの人生が短くなってきたときに、
自由に旅をしながら世の中のことを
もっとよく知るほうが幸せだ、と。
放浪癖が多分に見受けられるN・Sさんも、
そのように考えますか?
この点、どうなんでしょうねぇ?
車に乗って旅をして、必要最小限で働いて、
大自然の中でテント生活をするのが
幸せなのか・・・?
結論は出ないのだけれども、
この映画『ノマドランド』は、
人間の幸せとは何なのか?
ということを考える機会を提供しているわけで、
だから後世へ残すべき名作映画として
アカデミー賞を受賞したのでしょう。
◎ ルドヴィコ・エイナウディ(Ludovico Einaudi)
名作映画には、良い映画が付いていることが多いです。
映画『ノマドランド』の音楽は、
トリノ生まれのイタリア人作曲家である
ルドヴィコ・エイナウディ(Ludovico Einaudi)
担当しました。
エイナウディの音楽を聴きながら眠れば、
良い夢が見れそうな気がします。