ドイツ映画『Uボート』Das Boot(1981年)~ 人生のうちで絶対に観ておくべき映画
N・Sさん...
数日前より『Uボート』という映画が
YouTubeで観れることに気づいておりました。
映画最初の導入シーンが強烈的です。
重厚なメロディ♪が流れる中、
大きなサメのような潜水艦の姿が
浮かび上がって近づいてきます。
まるで『ジョーズ』みたいです。
このシーンを見るだけでも不気味であり、
怖くてドキドキします。これが戦争なんです。
◎ 反戦映画
この映画は、1981年公開のドイツ映画でして、
比較的最近に作られた反戦映画です。
公開当初から非常に話題になり、
日本のテレビ局で何回も放映されています。
私も、これまでに4回ほど観たのですが、
テレビで見たモノは、日本語吹き替え版でした。
カットされたシーンも多かったようです。
今回ネットで見つけたのは、
原語音声(日本語字幕)版でしかもノーカットです。
映画を観て、びっくりしました。
セリフにドイツ語が使われているのです。
そんなこと当たり前だって(笑)?
これまで英語音声映画だと思っていたのですw。
そういうことは珍しくないから、です。
映画はやはり原語音声(日本語字幕)で
観たほうが良いかも。そうすることで、
発見されることも多々あると思います。
なお、「Teil」(タイル)っていうのは、
英語でいえば「Part」という意味であり、
「Teil 1」は「第1部」という意味です。
今回の映像ファイルはテレビドラマ版として
分割されたものであり、6部構成です。
本当は5時間弱の長編映画なのです。
◎ UボートとDas Boot
この映画『Uボート』を観るにあたって、
歴史的な前提知識はさして必要ありませんが、
以下、少しだけ解説しておきます。
まず、タイトルについてです。
日本語のタイトルは『Uボート』です。
ドイツ語風に発音すると「ウー・ボート」です。
そしてそのUボートがナチス・ドイツの作った
潜水艦であることはN・Sさんもご承知のはずです。
Uボートの「U」はドイツ語の Unter Meer を
意味しており、「海の下」という意味です。
海の下のボート、つまり潜水艦を意味しております。
Unterっていうのは、英語のunderのことなんです。
ところが・・・、映画の原題をよくよく見ると、
ただの『Das Boot』なんですね。
「U」の文字が付いていません。
Das Bootは「そのボート」という意味です。
ドイツでは、Das Bootと言えば、
Uボート潜水艦のことを連想させるのでしょう。
◎ 1941年当時のフランス
この映画の冒頭シーンは、
フランスのとある港を舞台にしております。
第二次世界大戦中の1941年当時、フランスは
すでにナチス・ドイツの占領下にありました。
したがってフランスの港に、ドイツの潜水艦が
停泊するということもあったわけです。
フランスの港の飲み屋(?)のシーンですが・・・、
あれは、おそらくフランスの富裕層(貴族)から
ドイツ軍が没収した豪華な家を
ドイツ軍の将校や士官の遊興兼宿泊施設として
改造したものだと思います。
そこにいる女性たちは、フランス人です。
フランス語を話しています。
生活(お金)のため、或いは、個人的な政治信条により、
或いは、偶発的な恋愛事情により、
ドイツ軍兵士たちと付き合っていました。
後に、第二次世界大戦が終結して
ドイツ軍兵士がフランスから撤退し、
フランスが自国の国権を取り戻したときに、
あの女性たちは丸坊主にされて、
町中を練り歩かされました。刑罰ではないのですが、
国家を裏切った罪を感じてほしいということです。
◎ 中立国スペインの様子
先日、ヘミングウェイ原作のアメリカ映画
『誰がために鐘は鳴る』を観たのですが、
そこでは、1930年代後半の
「スペイン内戦」の様子が描かれていました。
そしてそれが「第二次世界大戦前夜」だ
と言われている、とメールに書きました。
あの『誰がために鐘は鳴る』のラストでは、
内戦の結末が描かれていないのですが、
その点は、西洋人であれば殆どの人が
知っていることだからです。
結局、スペインでは、お金持ちの代表から
依頼されたフランコ将軍が
ドイツやイタリアからの支援を受け、
貧乏人の代表者たちが打ち立てた人民政府=共和国や
共産主義者・社会主義者などの抵抗勢力を
ツブシてしまったのです。そして、
ドイツやイタリアとは友好関係を保ちつつ
戦争に対しては中立政策をとりました。
今回のドイツ映画『Uボート』では、
フランコ将軍の率いる中立国スペインのことも
少しだけ触れられております。
非常に勉強になりますねぇ~。
◎ 人生のうちで絶対に観ておくべき映画
この作品は、アメリカのアカデミー賞6部門に
ノミネートされております。
人生のうちで絶対に観ておくべき映画100選
に入っております。
本物の感動というものを味わってみてください。
そうすれば、N・Sさんも、
”本物と偽物の違い”や”名作と駄作の違い”を
見極めることができるようになるでしょう。