ジョン・ミルトン原作『ドレの失楽園』Gustave Doré Paradise Lost

 N・Sさん...


N・Sさんは、またお出かけ中ですね?

私のほうは、母親の買い物に付き合って

約3時間を費やしましたw。

私のほうは、赤ワインとりんご酢を

ゲットしました。


待ち時間の間に、車の中で

『ドレの失楽園』(ミルトン原作)

を読み始めました。

全部で300頁ほどですが、

180頁あたりまで読み進めました。


とっても面白いです。

それに新たな発見がありました。

『聖書』には書かれていない背景事情が

書かれているのです。

なるほど、この『失楽園』は

『聖書』を補完する副読本=参考書である

ということが言えます。


◎ 神様の名前


たとえば・・・ですよ。

『聖書』の中に出てくる神様には

名前が書かれていないのです。

厳かな神様を名前で呼び捨てにするのは、

不敬だから・・・という理由です。

が、この『失楽園』の中には、

神様の名前がはっきりと書かれております。

「オウエイ」です。


そして神様は一人ではないです。

オウエイの全権代行者(後継者)は

「ビルティーニョ」です。

別名「エルニーニョ」(神の子)です。

ビルティーニョ=エルニーニョが

「イエス・キリスト」となって

地球に現れたと考えられます。

そしてオウエイを支えていた第二順位の神様が

「ルチフェル」だったのですが、

オウエイがビルティーニョを後継者と定めたので、

反乱を起こして大戦争が始まったのです。

ルチフェル派が負けて闇へ落され、

ルチフェルが「デビル」を名乗ったのです。


『聖書』の中に登場する4人の大天使たちが

この『失楽園』の中にも登場します。

ミカエル、ラファエル、ガブリエル、ウリエルです。

その背景については、『聖書』の中では

全く書かれていないのですが、

ミカエルとルチフェル(デビル)とは、

双子の兄弟だというのです。

そんなこと知らなかったですよ(笑)。


デビルっていうのは、N・Sさんも

聞いたことがあるはずで、一般には

悪魔と呼ばれています。

しかし、元々はオウエイと並ぶ力をもつ

神様だったんですよ。

悪いことばかりを考えて実行するのが

「悪魔」であるという具合に

我々は教え込まれておりますが、

本当は違うんですよ。

オウエイやビルティーニョに反抗して

決起したがために敵と看做されただけです。


かつて見た何かの映画の中で、

イエスキリストとデビルとは双子の兄弟である

という解釈がなされていたのですが、

その点は『失楽園』とは違う解釈です。

デビルと兄弟なのは、先にも書きましたが、

ミカエルです。


この『失楽園』は『聖書』の解釈に関する

カトリック教会の教えとは、

かなり違っておりますねぇ。

カトリック教会の支配が及んでいる国であれば

作者は異端審判によって処刑されていたかも。

しかし、ミルトンは当時プロテスタント国であった

イギリス国で生きていたのです。

だから、処刑されずに済んだのでしょう。

カトリックの力が及ばないところで自由に

執筆できたからこそ、『失楽園』を

歴史的古典として後世に残せたのでしょう。


◎真理へ近づくために


N・Sさんには『聖書』のことなんて、

どうでも良いことですねぇ(笑)?

しかし、その『聖書』の解釈をめぐって

歴史上沢山の人たちが殺されてきたのです。

戦争も起きたんです。

かつての第二次世界大戦において

ユダヤ人たちが大量虐殺されたのだって、

『聖書』に対する解釈が異なっている点が

背景に存在します。

現在だって、イスラム教国とユダヤ教国

あるいはキリスト教国との間に

対立が発生していますね?

『聖書』に対する解釈が違っており、

それが大きな背景的要因となって

新たな紛争が発生していると思われます。

いま世界で起こっている事象を

よくよく理解するためには、

背景となる宗教的考えの違いを理解しないと

いけないことになります。


日本人の多くは宗教的無関心であり、

宗教的に寛容なのですが、

アメリカとべったりくっついているので、

イスラム教国からすれば

敵国として認識されるはずですw。

日本人がイスラムの国を怖れているのは、

そのためだと思います。


私のほうは、かねてから

キリスト教(カトリック・プロテスタント)も

ユダヤ教もイスラム教も、神道も仏教も

すべて同じではないか?

と考えているのです。

見る角度や観察者の側の考察の度合いに応じて

ちょっとずつ違いがあるだけなのでは?

と思っているのです。

その点を検証する余裕はなかったので、

いまだに真理に達しておりません。


人類は、真理に到達すべく

長い時間をかけて世代を超えて、

研究してきているのですが、

まだ真理に達していない。

この20年近く、私は日本人が何処から来たのか?

どうしてこの日本という地域で生活しているのか?

についてず~っと調査してきたようなもんです。

韓国語や中国語の勉強だって、

そのための基礎勉強だったと言えます。


ある程度は判明しました。

私の祖先がどういう具合に日本に流れ着いたか、

についてだいたい想像できるようになりました。

2000年前の私の祖先がどんなであったか、

だいたい想像できるようになりました。

が、そもそも我々の祖先である人間が

どうしてこの地球という星で生きるようになったのか?

についてはまだ未解明のままです。

何十億年も前のことです。

それは宗教で扱われるレベルの事柄です。


私のほうは、キリスト教の見地からのアプローチを

試みているのですが、

あまりに遠い過去についての事柄なので、

解明が難しいですねぇ(笑)。

信じるか信じないかのレベルになってしまいますw。

信じたら天国と呼ばれる楽園へ行けるのか?

死んだら天国や地獄と呼ばれる場所へ

行くことになるのか?

そもそも死とは何か・・・?

考えても結論が出ないことなのでしょうが、

我々はそういうことを考える年代に

達したということができます。


N・Sさん...

遊びほうけている時間はないですよ(笑)。

真剣に考察すべきです。私のほうは、

余りの深淵な問題に直面し、

ワインを飲みながら、

途方に暮れている次第でありますw。

考えたって結論が出ないのだから、

考えないほうが良い(笑)?


◎『ドレの失楽園』Gustave Doré Paradise Lost


N・Sさん...

私のほうは、土日の2連休だったのですが、

この休みに『ドレの失楽園』(ミルトン原作)

を読み終えました。

ドレが描いた挿絵が沢山盛り込まれていて

イメージしやすかったし、

翻訳の仕方が良かったので

すっごく読みやすかったです。

ずいぶん前からかかえてきた宿題です(笑)。

宿題を一つやりおえたので、

気が晴れましたよ。


『失楽園』が執筆されたのは、

1600年代半ば頃です。

イギリスの詩人ジョン・ミルトン

晩年に執筆した作品です。

ドレは1800年代を生きた版画家です。

そして2000年代に入って、

日本の谷口江里也という詩人が

原文に縛られない形で翻訳したのです。

読みやすくなりました。


かつて私が『失楽園』を敬遠したのは、

その文体が叙事詩形式だったからです。

イメージがわかなかったんですよ。

しかも、下手くそな翻訳でした(笑)。

ツマラナク感じてしまったのです。

ウソっぽく感じてしまったのです。

しかし、今回、その叙事詩形式を

ストーリー形式に変換した『ドレの失楽園』

出会ったので、読むことが可能となりました。

内容がわかれば良いと思いませんか。

重要なのは、内容を知ることでしょ?


◎韓国ドラマ『ペントハウス』


今回、この『失楽園』を読もうと

強く思い至ったのは、

韓国ドラマ『ペントハウス』の中に

小道具として登場してきたからです。

『失楽園』の本の表紙がただ数秒間

映し出されただけですが、

「この本を読め」という啓示に感じました。

韓国ドラマ『ペントハウス』は、

時と場所を現代韓国に置き換えて再設定した

『失楽園』の物語だと言えます。


『ドレの失楽園』の最後のほうで、

大天使ミカエルが神オウエイによって

地球に派遣させられ、

楽園を追われることになったアダムとイブに

「・・・こんなことが起こらないように

徳を積みなさい」と言って、

未来の映像を見せるのですが、

アダムとイブが見たその未来映像こそが

この『ペントハウス』だと言う事ができます。

「不完全な人間が徳を積もうとせずに

欲望のままに生きると

愚かな事をしでかしてしまうので、

気を付けろ」ということですよ。


現代韓国はキリスト教国なのですが、

ドラマの中にもその影響を感じます。

他方、日本のドラマは、宗教的には無色。

なので、背景に芯となる思想や基盤が

感じられず、なにか浅い感じがするのです。

こういう違いが、韓国ドラマの魅力ですよ。


今回、約1か月をかけて

長編ドラマ『ペントハウス』(1~3)

をすべて観終えることができたし、

かねてからの宿題である『失楽園』を

読み終えることができたので、大満足ですよ。



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