韓国映画『春香伝』(2000年)~韓国版『忠臣蔵』?
N・Sさん・・・
N・Sさんは、日本の『忠臣蔵』を
観終わったんですね・・・。
ツマラナカッタですか(笑)?
最近では『忠臣蔵』を知らない日本人が
やたら多くなったのですが、
『忠臣蔵』は日本の重要な古典であり、
武士道や大和魂というものがどんなものか
を扱っておりますから、
絶対に観ておくべきだと思うんです。
◎ 『春香伝』춘향전 チュニャンヂョン
私のほうは韓国映画『春香伝』(2000年)
を観終わりましたよ。
この『春香伝』춘향전は、
韓国版の『忠臣蔵』だと言われています。
これまでに何回も映画化されており、
とってもメジャーな作品なので、
YouTubeで検索すれば出てきますよ。
職場同僚のキム女史に
「チュニャンヂョンを観た」と報告したら、
すぐに通じましたよ。
やっぱり有名な物語のようです。
日本人である私が『春香伝』を観たことを
喜んでいる様子でした。
「春」という漢字は「チュン」と読み、
「香」という漢字は「ヒャン」と読み、
「伝」という漢字は「チョン」と読みます。
この3文字を合体させて連音化させると、
「チュニャンヂョン」と読むことになります。
「春香」っていうのは、女性の名前です。
日本でいえば・・・「はるか」ちゃんです。
◎ パンソリの演目『春香歌』
『春香伝』は、朝鮮時代の18世紀頃、
民族音楽=パンソリの演目『春香歌』
として広まりました。
日本の『忠臣蔵』が江戸時代中期に
人形浄瑠璃や歌舞伎の演目として
流行したのと似ています。
N・Sさんは・・・、パンソリって
見たことがないでしょ?
パンソリの『春香歌』の一部分だけでも
見ておく価値がありますよ。
言葉が判らなくても大丈夫です。
日本の歌舞伎や狂言だって
言葉が判らないでしょ?
イタリアのオペラだって言葉が判らないでしょ?
ストーリーの「あらすじ」だけを予め読んで
見ていれば、その意味が
何となく伝わって来るものです。
それと同じですよ。
◇パンソリ「春香歌」より~愛の歌(サランガ)
どんな内容の話かというと・・・、
主人公の春香ちゃんは、
最下層階級(妓生)の娘として
生まれたのですが、貴族のボンボンの
イケメン男とラブラブになって
結婚の約束をしたんです。でも、
彼氏は官吏登用試験の準備のために
都へ旅立ち、離れ離れになったんです。
春香ちゃんはすっごく美人だったので、
地元の悪徳代官男に言い寄られたのですが、
彼氏との結婚の約束を守ろうとして、
裁判にかけられて殺されかけたのです。
試験に合格して検事として任官した彼氏が
春香ちゃんを助けに戻って来てくれて、
ハッピーエンド・・・
っていうような感じ。
日本の時代劇『水戸黄門』や『三匹が斬る!』
でも似たような話がありましたね(笑)?
◎ 平等社会実現へ向けての強い願い
長年月語り続けられ生き残ってきた古典
というものには、真理が含まれているものです。
現代で作られている映画やドラマっていうのは
その多くが古典作品の焼き直しです。
よく似ているストーリーが含まれることが多い。
結局、パクリなんですよ。
『春香伝』や『春香歌』が庶民に受け入れられ
流行したのは、真理を含んでいるからです。
『春香伝』や『春香歌』には、
平等社会実現へ向けての強い願いが
こめられているんです。
冒頭で、「『春香伝』は韓国版『忠臣蔵』だ」
と書いたのですが、よくよく考えると、
韓国の『春香伝』と日本の『忠臣蔵』とは、
方向性が全く真逆です。
『春香伝』が目指しているのは平等社会です。
これに対して『忠臣蔵』が目指しているのは、
封建制を前提とした”忠義”であり、
”滅私奉公”の精神です。
かつて日本を占領したマッカーサーは、
いっとき『忠臣蔵』の上演を禁止しました。
日本人から武士道や大和魂の精神を
忘れさせようとしたんです。
アメリカって、日本人のことを
よ~く研究していたんですねぇ。
流石(さすが)ですw。
現代日本人の多くが『忠臣蔵』を知らないのは、
マッカーサーの思惑通りですよ。
日本人は体形だけでなく、
頭の中身もアメリカナイズされたんです。
そのほうが良かったんですかねぇ?
何か大切なものを失ったような気がしますが・・・w。
現代日本人が失ったその”何か大切なもの”って、
何だと思いますか?
武士道や大和魂と相通じる精神である
”職人魂”ですよ。日本人全体から
専門性を追究する精神が消えてしまった。
専門家が減ってしまって、
皆がカンタンなことしかやらなくなった。
日本の長引く不景気の原因は、
それと関係しているんじゃないかな。