韓国ドラマ『王の女』(2003年)その2 曹植『七歩詩』

 N・Sさん・・・追伸です。


今回の韓国ドラマ『王の女』(全42話)

では、1592年の朝鮮出兵の様子が

映像化されており、なるほど~

と実感しましたよ。


◎ 最も憎たらしい日本人は豊臣秀吉


日本には、すでに火縄銃が伝来しており、

それが使われていたんですね。

他方、朝鮮のほうには

古い武器(刀や槍、弓矢など)しかなかった。

日本のほうは、太平洋戦争のときの

真珠湾攻撃同様の奇襲作戦をとり、

朝鮮側は不意打ちをくらった。


韓国人にとっては、日本人の中で

最も憎たらしい歴史上人物は豊臣秀吉である、

ということになります。


◎ 王子たちの権力争い


当時の朝鮮王(宣祖)には王妃との間に

嫡子がおらず、側室との間に

数人の庶子がいるだけでした。

豊臣秀吉の軍隊が襲ってくる中、

3人の王子たちが、側室や王妃や

側近たちにけしかけられる形で、

王位継承をめぐって権力争いを

展開したんです。


 ※ 王子の種類

ここで王子の種類について触れておきます。

正妻(王妃)との間に生まれた嫡男は

「~大君」(テグン)と呼ばれます。

側室との間に生まれた庶子の男子は

「~君」(グン)と呼ばれます。


◎ 曹植『七歩詩』


第9話では、ハッとするような詩が

紹介されておりました。

曹植『七歩詩』であり、

これは『三国志』の中に登場する

逸話でもあります。


中国語で書かれた『三国志』を読んで

その内容を知っているということは、

朝鮮時代の上流階級にとっては、

重要な教養だったのです。

王宮で働く女官や

貴族階級の男を相手にする妓生も

高い教養を身に着ける必要がありました。


煮豆燃豆萁 zhǔ dòu rán dòu qí

豆在釜中泣 dòu zài fǔ zhōng qì

本是同根生 běn shì tóng gēn shēng

相煎何太急 xiāng jiān hé tài jí


この詩をカタカナに変換して発音すると、

韻を踏んでいることが判ります。


チュー トウ ラン トウ チー

トウ ツァイ フー チョン チー

ペン シー トン クン シャン

シエン チェン フー タイ チー


この詩の意味、わかりますか?

魏という大国を作った曹操の息子に、

曹丕と曹植の兄弟がいたのです。

曹操の死後に兄の曹丕が皇帝の座を得たのですが、

権力を集中させるために弟を殺そうとしたんです。

そのときに弟の曹植がとっさに詠んだ詩です。


豆を煮るのに豆殻を燃やす。

釜(かま)の中の豆は泣いている。

もともと根っこは同じから生じた(兄弟である)。

それなのに、なぜお互いを激しく煮(焼き)つくすのか!


いや~、すっごく勉強になりますねぇ~。

韓国ドラマを観ながら中国語の勉強をするw。



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