韓国映画『JSA』공동경비구역 (2000年)~ アメリカは正義なのか悪なのか?
N・Sさん...
N・Sさんは『チャングムの誓い』(2003年)
に主演していたイ・ヨンエという女優さんが
気に入っているのですね(笑)?
そしたら、韓国映画『JSA』(2000年)を
観てみたらどうでしょう?
『チャングムの誓い』に出演していた頃の
イ・ヨンエよりも若くてピチピチで
凛々しい軍服姿のイ・ヨンエが出てきますよ。
◎ JSA=共同警備区域=国境部安全地帯
『JSA』という日本で付けたタイトルは
ちょっと良くないですね・・・w。
韓国での原題は『공동경비구역 JSA』でして、
「コンドン キョンビ クヨッ」と読みます。
漢字に変換すると非常にわかりやすいです。
「共同警備区域」です。
そしてJSAは、Joint Security Area の略です。
「国境部安全地帯」というような意味です。
Joint には「接合(部)」という意味合いがあり、
韓国と北朝鮮の接点・境界線を指しています。
日本の周囲には海があり、
隣国とは地続きではないので、国境というものが
我々日本人にはよく実感できないのですが、
この映画を観れば、
国境というものがどういうものなのか
が実感できますね。
こんな些細なもののために衝突が発生している
ということが実感できます。
◎ アメリカは正義なのか悪なのか?
少しだけ映画の内容に触れますと・・・、
北朝鮮側の士官の言葉(セリフ)の中に、
「アメリカが我々朝鮮民族を分断している」
というものがあります。
我々日本人は、第二次世界大戦後には、
アメリカという先進国に絶大な信頼を寄せて、
寄り添って頼り切って生きてきました。
ところが・・・、お隣の朝鮮半島では、
よくよく考えてみると・・・、
アメリカが関与しているがために
二つの国に分かれていることになります。
少なくとも北朝鮮側はそのように見ているわけです。
果たしてアメリカは本当に”正義”なのか?
という点についても考えながら
この映画を観ると良いでしょう。
そもそも国家とは何なのか?
家族・親類、同じ言葉を話す同じ民族を
分断してしまう制度や枠組みは、必要なのか?
こんな境界線は必要なのか?
境界線を大勢で監視する必要があるのか?
そんなことは滑稽じゃないか?
それは遊び(ゲーム)と同じじゃないのか?
遊びのために命をかける必要があるのか?
この映画『JSA』のテーマ(主題)は、
その点にあると考えます。
良い映画(名作映画)には、
無駄な映像やセリフはありません。
情報が圧縮されて多量に盛り込まれております。
1本の2時間の映画の中から、
どれだけ多くの情報を引き出せるかは、
観客の力量に委ねられております。
観る側がいい加減な生き方をしていれば、
映画内容をよく理解できず、
「ツマラナイ」と感じるでしょう。
逆に、制作者側の意図を十分に理解できる客は
「名作だ」「傑作だ」という具合に
評価するのでしょう。
◎ キム・グァンソク(金光石 김광석)の歌
映画『JSA』では挿入歌としてキム・グァンソクの
「二等兵の手紙」 と「届かなかった手紙 부치지 않은 편지」
が使われております。
「届かなかった手紙 부치지 않은 편지」は、
1987年に起きた朴鍾哲(パク・ジョンチョル)
拷問致死事件を追悼して、
鄭浩承(チョン・ホスン)によって書かれた詩です。
キム・グァンソク(金光石 김광석1964年1月22日 -
1996年1月6日)は、日本で言えば、
尾崎豊みたいな人です。
◎ 幅広く映画・ドラマを観る
N・Sさんは、『チャングムの誓い』を
気に入っていて何度も観ているんですね?
確かに、あのドラマは、
非常によく出来た名作ドラマであり、
繰り返し観ても面白いですね。
しかし・・・、
N・Sさんにいま必要なのは、
幅広い視点や知識・情報を得ることじゃないかな?
人には一つのモノを探求する時期と、
幅広く情報を入手すべき時期の二つが必要であり、
その両方をうまく調整しないといけません。
幅広い視点や情報を得た上で、
一つのものを別の角度で見なおすと、
さらに多くの情報を消化できるようになれるはずです。
したがってN・Sさんは、
他のドラマなり映画を観たほうが良いでしょう。
数年経ってから『チャングムの誓い』を見直せば、
今の数倍のことをよく理解できるようになるでしょう。