韓国ドラマ 『大王世宗』(2008年)~学者肌の王様で業績大&人気絶頂
N・Sさん...
N・Sさんは、連休を使って
茨城県・袋田の滝近くの温泉へ
行っているのですか・・・。
私のほうは、母親を車に乗せて
地元の温泉へ行っただけですよ。
湯治のために通っているだけです。
私のほうは、周囲の見えるモノへは
関心がなくなってきております(笑)。
そいでもって、
絶対に行くことのできない世界への
関心が高まっております。
過去の世界や他国の生活です。
現実生活よりも、時の流れのほうに
興味がいってしまっている。
◎ 大王世宗(대왕 세종 テワン セジョン)
私のほうは、全86話の韓国ドラマ
『大王世宗』(2008年制作)を観始めました。
内容がすっごくありそうです。
大王世宗(セジョン)っていうのは、
現代韓国人に最も人気のある王様です。
悪い事にわりと手を出さずに済んだ
ラッキーな時代の王様だし、
学者肌の人でハングル文字や
朝鮮王朝の基本となる法典を作った
偉大な王様なんです。
顔も優しそうな感じがします。
N・Sさんがかつて観た『六龍が飛ぶ』では、
3代目の王様になる太宗の若かりし頃が
描かれていましたね?覚えていますか?
頭の切れるイ・バンウォンのことですよ。
朝鮮王朝の基盤を作ったけど、
沢山の人を殺したサイコと言えますw。
日本で言えば、徳川家康みたいな人です。
あのイ・バンウォン(太宗)の三男が
世宗(セジョン)なのです。
世宗の母親は、『六龍が飛ぶ』の中で、
イ・バンウォンと政略結婚した閔氏の娘です。
この閔氏は、N・Sさんがかつて観た
『明成皇后』の中の主人公の皇后と同じ一族です。
歴史はつながっているのです。
そして、ドラマや映画もつながっているのです。
◎ 対馬への侵攻
ドラマ第46話に入って、
日本の対馬への進軍が始まりました。
1419年のことです。韓国では、
己亥東征(기해동정)と呼ばれております。
日本では、応永の外寇(おうえいのがいこう)
と呼んでおります。
室町幕府4代目の将軍・足利義持(よしもち)
の時代です。
対馬を治めていたのは、宗貞盛でした。
この宗貞盛が、日本側の総大将です。
どうして、この戦争衝突が起こったか?
の原因を考えることが重要ですね?
室町幕府4代目の将軍・足利義持の時代の
1411年に日本は中国(明)との国交を
断絶しているのですよ。
どうして断絶したかって?
足利義持の父親は3代将軍義満なのですが、
その義満の時代に、中国の明との間で、
日本が中国の支配に属するという冊封関係
の条約が締結されたのです。
日本の国王を中国が任命するというものです。
日本は中国に貢物などを提供する代わりに、
貿易などができて利益も享受できる。
いわゆる「属国」関係ですねw。
そういう関係を足利義持が否定したのが
1411年、そして1419年に、
中国(明)の属国である朝鮮が
日本の対馬に侵攻してきた、というわけです。
本当は中国vs日本の戦いなのですが、
実際には朝鮮vs対馬の戦いになっており、
これは代理戦争と言えます。
戦争開始の大義名分は、
「海賊(倭寇)を撃滅する」ことと、
「対馬に捕縛されている中国人
および朝鮮人の解放」です。
中国(明)の命令で朝鮮王朝が日本の対馬を
攻撃したということになります。
中国軍は出動しておりません。
この時代の中国(明)は、中国東北部での
女真族(後に「清」をつくるアルタイ民族)
との闘いのために国力が弱まっておりました。
中国(明)としては、朝鮮軍を使って、
日本本土へ侵攻させたかったのですが、
李氏王朝発足後間もない頃の朝鮮には
まだまだそこまでの力はなかったです。
ということで、対馬を攻撃しただけで
終わってしまったんですよ(笑)。
その後、日本の室町幕府(足利将軍家)
の力も急速に弱まっていき、日本では
無秩序の戦国時代が始まります。
対馬を治める宗氏がまるで独立国のように、
日本と朝鮮・中国との貿易の仲介をします。
戦争をしたはずなのに、
仲直りしてしまうんですねぇ(笑)。
面白いです。
◎ 科学的政治学の実践
大王世宗は、王位に就くとすぐに
学者や頭の良い官吏を集めて
研究所「集賢所」を設置したんです。
そして、対馬との戦争に当たっては、
科学的政治学を実践しております。
算術を使って戦争遂行の当否や終戦時期を
計算しており、これは
1900年代以降にアメリカで提唱された
アメリカ政治学とほぼ同じ手法と言えますw。
ビックリです。
◎ 活版印刷
ドラマ第48話以降では、
活版印刷技術について扱っております。
朝鮮半島では1377年に『直指心体要節』が
活版印刷技術を使って印刷されており、
世宗時代の1420年に画期的改良が行われました。
歴史の教科書では「活版印刷技術は1445年に
ドイツのヨハネス・グーテンベルグによって
発明された」と書かれているのですが、
それよりも随分と早いんですねぇw。
これは一体どういうことなのでしょう(笑)?
なお、日本に西洋式活版印刷術が
伝来したのは、1590年だと言われております。
◎ 信教の自由
仏教問題についても触れられております。
N・Sさんも『六龍が飛ぶ』を見たので、
ご存じの通り、朝鮮の前の高麗の時代には、
仏教を重んじる国でした。しかし、
朝鮮王朝は、高麗の仏教政策を否定して、
儒教の国として建国されたのです。
ところが、N・Sさんが半分だけ見たドラマ
『イニョン王妃の男』では、
仏教のお寺が出てきて、主人公の男は、
お寺の高僧が書いたお札を使って
タイムトラベルし、大活躍しております。
これは、一体どうしてなのか?
仏教を否定したはずの朝鮮国の官僚が、
お寺に通っているのはどうしてなのか?
お寺で祈祷している人がいるのはどうしてか?
その謎がこの『大王世宗』というドラマで
明らかになっています。
国の政治はあくまで儒教に基づくけれども
民が仏教寺に通うのを禁止するような事は
しない、という中間的かつ現実的な路線を
世宗が定めたのです。
これは、日本の明治憲法と同じような
「法律の範囲内での信教の自由」保障です。
だから、現代の韓国国内には、
沢山の古いお寺が残っているのです。
◎ 朝鮮オリジナルの暦法
世宗は、朝鮮オリジナル暦法を作ろうとします。
当時の朝鮮は、中国(明)の属国であり、
中国と同じ暦(カレンダー)を
使っていたんですね。
しかし、そのカレンダーをかえてしまおう
ということです。
そういうことをすると、中国(明)側が
カンカンに怒ります。
中国皇帝への謀反だということになり、
朝鮮が中国によって攻撃を受け潰されるかも?
という事態になりかねないです。
なお、日本では、いま西洋式のカレンダーを
使っていますね?
キリストの生誕を基準にしたカレンダーです。
日本は神国か仏教国であって、
絶対にキリスト教国ではないはずなのに、
おかしいですねぇ~(笑)?
どうしてなのか?
N・Sさんも、考えてみて下さい。
なお北朝鮮では、2024年10月まで、
オリジナルの暦を使っておりました。
金日成生誕の1912年を元年とした
主体(チュチェ)暦です。
現在では、西暦を使っているそうです。
我々が普通に使っているカレンダー
っていうのは、
実は、普遍的なものではないのです。
